級位者のための終盤戦の棋書の順番 | 虚海の千年の学び

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私こと虚海の将棋の勉強を中心に、お仕事のこと、競馬やゲームなどの趣味のこと、ファイターズのことなどを書いていきたいと思います。

こんにちは。虚海と申します。せっかく雪も溶けて暖かくなってきていたのに、二日前からまた急激に寒さが戻ってきました。まだ2月だから当たり前といえば当たり前なんですけど、やっぱり早く春が来てほしいですね♩ 私は花粉症もありませんし。クラシックも開幕しますし(笑)。楽しみです!




今日は朝からマネジャー研修で1時半までお仕事でした。帰ってきてから、さっそくお酒でした(笑)。今も気持ちよく酔っぱらっています。もう休みだしいいですよね!

 

 

  級位者のための終盤の本

さて、ここから将棋の話。さきほどツイッターでフォロワーさんが、「「寄せが見える本」を読み終わったので、「寄せの手筋200」か「ひと目の寄せ」かどちらかに進もうと思っている」という内容のツイートをされていました。

 

で、私はすぐ感じたわけですね。

 

「いや、これは「ひと目の寄せ」一択だよね」と(笑)。

 

有識者の方はご存じの通り、ひとえに棋書と言っても、序盤・中盤・終盤の本に分かれておりますし、終盤の本といっても、いくつかのジャンルに分かれます。当然、同じジャンルのものでも、難易度は大きく異なります。今日は暇ですので(笑)、棋書マイスターとしてここら辺の解説を書いてみたいと思います。

 

しょせんは81道場初段の戯言なので、よろしかったらご覧いただけたらと思います。でも、初心者・級位者の方にはなんとか参考になるように頑張って書きます♪

 

 

  終盤の棋書のジャンル

まずは終盤の棋書のジャンル分けから書いてみたいと思います。周知のことかと思いますが、終盤戦はいくつかのステップに分かれます。具体的には…

 

1.寄せ(守備駒をはがす・攻め駒を効果的に配置するなど)

2.囲いを崩す

3.詰めろや必死をかける

4.詰ませる

 

で、それぞれに対応した本があるわけです。実は1に該当する本は結構少なくて、級位者向けの本は私の知る限り無いんですよね。有段者なら「羽生善治の終盤術1・2」がピッタリだったりするのですが… まあ、この部分は「次の一手問題集」だったり棋譜並べだったりで補強できる部分なので、級位者のうちはそちらのほうがいいのかもしれません。あとは実戦と振り返りをしっかりするとか。いや、羽生先生の本って難しいんですよね(笑)

 

 

  スタートはずばりこの本から!

ここからは将棋を始めたばかりの方から、順を追って本をご紹介していきますね。駒の動かし方やルールを覚えたばかりの方が終盤の勉強をするのでしたら、まずはこの本からスタートするといいと思います。

 

 

 

まずは1手詰めからですね。詰みの概念がわからないと、当然詰ませることができませんものね。別に1手詰ハンドブックでもいいと思うんですが、こちらのほうが解説が詳しいので、私はこちらのほうを推薦したいと思います。

 

1手詰めが完璧にスラスラできるまで反復したら、次はベストセラーのこの本を繰り返していただきたいです。

 

 

 

これまた超有名な本ですね(笑)。きちんと理解しつつ、見るだけでパパっと詰み筋が見えるまで反復してほしいです。詰みの基本がギッシリ詰まっていると思います! この2冊が完璧になって、詰ませることの基本が身に付いたら、いよいよ次のステップに移行していきましょう!

 

 

  終盤の総合書を勉強しよう!

先ほども書きましたけど、終盤はいくつかのステップに分かれますし、それぞれのステップで別々に本が出ております。ですが、実はこれらすべてのジャンルの基本的な問題がまとまった本があるんです。詰ませることの基本ができたら、詰み全体の基本を一気に勉強してしまいましょう!

 

 

 

この本は、簡単な詰将棋から必死問題、囲い崩し、受けなど、終盤のあらゆるジャンルを一冊で学ぶことができる本です。もちろん基本的な問題ばかりではありますが、この本を学ぶことで終盤でやるべきことが見えてくると思います。とてもお勧めの1冊です! 惜しむらくは絶版なんですよね… 電子書籍か中古でぜひ! 入試で言う青チャートという感じでしょうか。

 

 

 

  詰将棋は将棋の筋トレ(笑)!

ここまで進めば、終盤の基礎の基礎はできていると思います。ここからは各ジャンルごとに1冊ずつ平行して勉強していきましょう。時間が無い方は、あるジャンルを1冊やったら次のジャンルを1冊…とかでもいいと思います。でも、毎日ずっと続けるべきジャンルがあります。はい、詰将棋ですね。

 

詰将棋はスポーツの筋トレに当たるようなものだと考えています。詰ませることの練習だけでなく、読みのトレーニングになりますし、少ししないだけで感覚が鈍る方もいます。これは毎日必ずやるべき勉強かなと、かなり確信に近い感覚です。

 

ここまでで3手詰みまではできるようになっているはずなので、次は5手詰みになるのですが、ここで気を付けなければならないことがあります。さっき、私は3手詰めの時は「3手詰ハンドブック」をご案内しました。当然話の流れでは「5手詰ハンドブック」をお勧めしたいところなのですが… 正直、絶対にこの本はこの順番ではお勧めしません。

 

いや、難しいんです(笑)。「3手詰ハンドブック」と「5手詰ハンドブック」の間には恐ろしいくらいの段差があり、おそらくこの順番で「5手詰ハンドブック」に挑戦した人って8割くらい挫折するんじゃないかなと思います。私も挫折しました(笑)。

 

そこで、橋渡しになるのがこの本。

 

 

 

ハンドブックシリーズと双璧をなす「高橋詰将棋」ですね。こちらのほうが簡単ですし、実戦でも出そうな問題が多いです。詳細は以前書いたレビューに譲りますが、まずこの本がスラスラできるようになってから、改めてハンドブックに手をつけるといいでしょう。で、「5手詰ハンドブック」がスラスラになったら、また高橋先生の「7手詰将棋」から7手詰めを始めるとスムーズだと思います。

 

というか、私はここらへんで初段になれましたので、「7手詰ハンドブック」は持ってもいませんし、買う予定はありません(笑)。次に買うとしたら、むしろ高橋先生の「9手詰将棋」かなと思っています。

 

 

 

 

 

  囲い崩しは1冊を丁寧にやればok!

さて、詰将棋と並行して、もう1冊くらいできるでしょうか。次は囲い崩しの本を紹介したいと思います。有識者の方はどの本を紹介されますかね…? 及川先生の本も魅力的ですが、初心者には結構難しいと思います。私はこの本を繰り返し読んでくれると一番コツがわかるかなと考えます。

 

 

 

佐藤康光先生の本なんですが、nhkで将棋講座をされていたものを再編集したものになっています。要点がわかりやすく、それほど難しくないのもいいです。囲い崩しは囲いごとの急所がわかればいいので、それほど難しいものでなくても十分だと思っています。ただし、この本も絶版です(笑)。

 

佐藤先生はもう1冊囲い崩しの本を書かれていますが、こちらは難しくてお勧めしません(笑)。

 

 

 

  必至問題は簡単なものからじっくりと…

次に必至問題ですね。必至という概念そのものも理解しにくいし、1問1問相手の応手も読み切らなければならないので、とても難しい反面、しっかり考えて取り組めば読みも鍛えられるし、受けの力も付くので、実は私が大好きなジャンルです。

 

最近、このジャンルで最初の1冊としてお勧めの本が出ました。

 

 

 

この本は必死の概念の説明からスタートし、必死を何パターンかに分けて説明してくれ、その後練習問題というスタイルです。この本でそれこそロジカルに必死を理解することができ、その後の必死問題の勉強にもきっと役立つことと思います。

 

この本の次はこれがいいでしょう。

 

 

 

この本は解説がとにかく詳しく、きちんと読みさえすればきっと理解できる本です。問題が少ないことと、出題順に特に工夫が無いので、あまりロジカルではないですし、人によっては文体が嫌いという方もいらっしゃいましたが、個人的にはとてもいいと思いますよ。その次にはこの本を。

 

 

 

これはあまりにも有名!また金子タカシ先生の本ですが、ロジカルとは違うパターン分けをしてくれていて、難易度はこちらのほうが高いのですが、これを勉強すれば2級くらい実力が底上げされるという評価もある名著です。

 

初段になるにあたっては、必死はこれだけしっかりできれば十分すぎるくらいだと思います!

 

 

  最後に

つらつらと書いてきましたが、各ジャンルでなるべくつまずかないように、簡単なものから順になるようご案内させていただきました。ただ、詰将棋を毎日することは絶対にしたほうがいいと思います。そのうえで、ほかのジャンルのものにも取り組んでいけたらいいのではないでしょうか。

 

本当はもっと紹介したい本もあるのですが、さすがに疲れた(笑)。4000文字ですからね。次の機会に譲ります(笑)