少年チャンピオンコミックス

『ドカベン スーパースターズ編〕28巻

巻末に「平成21年4月20日初刊発行」とあるので、2009年に出たのだろう。

 

内容は東京スーパースターズと四国アイアンドッグスの試合。

CS出場を賭けた2008年(平成20年)パ・リーグ最終戦。

四国アイアンドッグスの犬飼小次郎監督が投手として登板、犬飼知三郎を監督代行に指名。

知三郎の采配で、小次郎は山田太郎を満塁で敬遠し(捕手を立たせた)、他の東京スーパースターズの打者を抑えて、犬飼武蔵のスクイズで犬神が生還し逆転(轉)。初戦を制した。

 

次の試合、四国アイアンドッグスは、やはり知三郎の采配で、試合の初めから不知火が山田を歩かせた。この場合は、捕手は座ったままで、「敬遠」だったか「勝負しようとして四球」になったのか、曖昧だった。

 

四国アイアンドッグスには元江川学院の中(あたる)もいて、中は「自分も高校時代に満塁で山田を敬遠したが(下注釋)、プロでやるとは」と驚いていた。

 

東京スーパースターズでは元いわき東高校の緒方が登板し、捕手・山田が立ち上がって犬飼武蔵を敬遠すると見せかけて(下注釋)、ボール→ストライク→ストライクを武蔵が打って一塁ゴロ。

 

この巻の東京スーパースターズと四国アイアンドッグスの第2試合では東京スーパースターズが勝利。

 

これらも敬遠のドラマだろう。

 

山田が高1のときの秋、高校3年で明訓高校監督だった土井垣は「負けたら監督を辞めてプロ入りす」ると公言していた。

東京スーパースターズの監督となった土井垣と四国アイアンドッグスの犬飼小次郎監督は負けても監督を続けていた。

プロの方が甘いか、プロの方が厳しいか。

 

前後一覧
2018年1月(平成30年正月)

 

注釋

満塁で山田を敬遠したが

江川学院の中が山田を連続敬遠したのは、山田が高1から高2に進級した春のセンバツ大会。この大会は『ドカベン』高校編では1977年~78年に描かれた。『ドカベン プロ野球編』の設定では、山田太郎は1992年(平成4年)に明訓高校に入学、高2春の千原は1993年春に行われた。山田世代の甲子園初出場は1992年。「史実」ではこの年の夏の甲子園大会で、星稜高校の松井秀喜が5打席連続で敬遠された。

 

敬遠すると見せかけて

これは山田高校2年のセンバツで信濃川高校(当時、徳川監督)が採った「敬遠と見せかけて勝負」の作戦で、この場合は山田がHRを放った。

 

関連語句
AmebaBlog>敬遠 

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