コードギアス 奪還のロゼ 第3幕
劇場で鑑賞
第1幕、第2幕に続いて神作には違いないが、
物語が進むほどに神作の続編という呪縛を感じる。
主人公を含めて本シリーズから登場したキャラクターの描き方については女性キャラの1部のバストが大き過ぎる他はだいたい好みだが、旧シリーズのキャラの描き方には少なからず疑問がある。
ノーランドに関しては劇中でも旧シリーズのキャラによって語られているが、世界がまだまだ平和ではないことは第1幕のナレーションでも語られているとはいえ、物語の舞台がネオブリタニア占領下の北海道から大きく移動することがなく、世界はどうなっているのか?が主人公の活躍からは見えてこないのが、あくまでも主人公が名無しの傭兵という表向きの立場を貫いていることからくる限界を感じる。
いや、まあ、素性を明かして表に出るに出られない流れで物語が進んでいるからそれが妥当なのだが、
超合衆国が抱える問題について台詞では触れられていても、旧シリーズのように主人公が他国を行ったり来たりして2重生活を送りながら指揮を執ったり自らも前線に出るのと違い、スケールダウンしている感じが否めない。
絶望の淵に立たされても自力で立ち直り目標を立てて行動した精神的な強さやギアス能力抜きでの頭の良さでは、旧シリーズに比べて主人公が弱いなと思えてしまう。ましてやルルーシュに比べたらあれでも過酷さは軽い方ではないか?と比べてしまう。
ストーリーは面白いし、キャラクターは魅力的だし、
ナイトメアフレームの戦闘シーンもカッコイイ。
主題歌の選曲だって悪くないし絵もあっている。
ただ、旧シリーズのキャラが続々登場するほど、
物語が旧シリーズの続編であるほど、反逆で主人公が命を捨ててまでやったことは何だったんだ?と思うし、復活でこの世の理から外れて生きる道を選んだのはなんだったんだ?と思う。
親から子へ、散り行く老人から若者へと想いが受け継がれていく中盤の描写はベタでも好みだったが、
終盤でガンダムF91みたいな無差別殺戮兵器が出てきたのは、F91かよ!と笑った。
次回第4幕で終幕だが、無理やりまとめにかかって来たなというのが、現時点での感想で印象かな。