『ビデオ戦士レザリオン』

音楽のカテゴリーでも音楽集のLPを買った話を書いたが、コチラでも少し書きたい。

前記事


東映本社事業部主体で、他の制作プロに委託するスタイルで制作されていた放映枠の東映ロボットアニメの9作目にして、シリーズ最終作。
なのだけど7作目『機甲艦隊ダイラガーXV 』からは、東映動画(現 東映アニメーション)なんだよねぇとややこしい。

『超電磁ロボコン・バトラーV』(76年)

『超電磁マシーンボルテスV』(77年)

『闘将ダイモス』(78年)

『未来ロボ ダルタニアス』(79年)

『宇宙大帝ゴッドシグマ』(80年)

『百獣王ゴライオン』(81年)

『機甲艦隊ダイラガーXV』(82年)

『光速電神アルベガス』(83年)

『ビデオ戦士レザリオン』(84年)

さらにややこしいことにダイモスまではテレビ朝日系列だったのがダルタニアスから東京12チャンネル(現 テレビ東京)に変わり、地方では視づらい時間帯だった。
確かゴッドシグマが日曜の17時で、ゴライオンからアルベガスが日曜の10時30分。
レザリオンが日曜の17時。
僕の住んでいた地域は確かそう。

コン·バトラーV、ボルテスV、ダイモスは、
ライディーン、ザンボット3、ダイターン3、
といったサンライズ下請けアニメの再放送枠でも視ることができたので記憶が色濃い。
ダルタニアスの終了後はガンダムばかり7回も再放送で視たのは、当時のブームならでは。

勇者ライディーン(75年)

無敵超人ザンボット3(77年)

無敵鋼人ダイターン3(78年)

前置きが長くなったが、レザリオンである。
僕は放映当時小学生だったが、どちらかといえば当時流行のリアルロボットアニメの方が好きだった。リアルロボットアニメとは『機動戦士ガンダム』で日本サンライズが開拓した現実性を重視し、物語を複雑に描く世界観を持つロボットアニメのことを言い、『太陽の牙 ダグラム』『戦闘メカ ザブングル』といった日本サンライズ作品の他に他社の『超時空要塞マクロス』が有名。

機動戦士ガンダム(79年)

太陽の牙 ダグラム(81年)

戦闘メカ ザブングル(82年)

超時空要塞マクロス(82年)

そのリアルロボットアニメの作風を取り入れたところがレザリオンの魅力だったのだが、初期の段階で通常のロボットアニメへと路線変更が行なわれ、22話で第1部が終了。
23話から45話(最終回)の第2部は路線変更で普通のロボットアニメになってしまい、僕は視るのを止めてしまった。
正直『重戦機エルガイム』の方がよっぽど好きだったというのが、84年を振り返った本音。
それでもレザリオンは第1部が面白かったアニメとして記憶に残っており、マイナーなアニメだが推したい作品である。

重戦機エルガイム(84年)

そのレザリオンだが、当時視ていた!という人には3人しか会ったことがなく、ストーリーを覚えている人には1人しか会ったことがない。
その1人が10歳年上の男性でバイト仲間だったのだが、4話までしか視ていなかった。
それも…なるほど…と納得のいく理由で。

第4話は映画『ウォー・ゲーム』のパロディーから始まるコミカルな話から反乱軍の指導者の過去が語られるシリアスな流れになる話なのだが、大人達に反発して1度は戦線を離れた主人公が人や動物や自然を守るために再びレザリオンに乗り込む傑作回。
傑作回と配信で再視聴したばかりの現在でも思うのだが、後の逆襲のシャアみたいな話なのよな。
地球を汚染して住めなくするために有害物質を大量に積んだロケットを宇宙船から地球に発射するとかな話で、それを防ぐための攻防戦。

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(88年)


まだ中学生の主人公がロボットを唯一操縦できるということで戦闘に参加しているアニメだが、
3話まではゲームの延長で戦っている印象。
正義感が根底にあるが調子に乗ってる感じ。
それが4話で初めて敵パイロットと対面。
敵ロボットのハッチが捲れてパイロットの姿が露わになり、主人公は降伏を勧告するが降伏すれば死が待っているパイロットは最後まで抗戦。
主人公は泣きながらビームライフルを発射。
僕にとっては初期の名場面であり、人間が乗っているロボットを撃破したことに苦しみながらも、
地球の罪なき命と自然を救うために手を下したことを正しいと信じて、泣きながら生還。

この場面について10歳上の先輩は語った。

「敵のパイロットを撃つ時に主人公が泣くんだよ!俺はあれで冷めた!」

いや、それがレザリオンの魅力だろ!!