「モーツァルト!」と、いう叫び声からサリエリの懺悔が始まる映画(戯曲)「アマデウス」。 このシーンで使われて、40番と並ぶ人気曲になったのが、交響曲第25番ト短調。 その、不気味で劇的なシンコペーションは、場面にピッタリだし、印象に残ります。 そもそも、この作品は、1773年に、ザルツブルグで作曲されたもので、そろそろ、モーツァルトの作品が、充実し始めた頃のものです。 時代的には、完全に古典派ですが、イタリア旅行でマルティーニに影響は受けましたが、一番進んでいたウィーンには、まだ行っていない頃のもので、当時、西ヨーロッパに吹き荒れていたシュトルム・ウント・ドラング(疾風怒濤)運動に影響受け、ドラマティックな作風になってます。 この曲は、指揮者によって、そんなに変わらないんじゃないかな?と、思ってましたが、けっこう、違いもあるので、今年1年かけて、いろいろなものを紹介していこうと思います。 まずは、オリジナル・サウンドトラックにも使われ、この作品の知名度を、グっと上げた、マリナー指揮アカデミー室内管弦楽団から、始めましょう。
あらためて、聴いてみると、ちょっとバロックっぽい表現です。 録音が1978年なので、古楽の研究も、バロックまでは、演奏家全般に行き渡っていたようですが、古典派に関しては、まだまだ、公にはなっていなかったし、今ほどは、進んでいなかったのも、理由の1つかな?
![](https://ssl-stat.amebame.com/pub/content/9477400408/amebapick/item/picktag_autoAd_301.png)