ランパルのドビュッシー シランクス | タケさんのブログ クラシック時々ポピュラー&グルメ、観光

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クラシックを中心に、ポピュラーや民族音楽なども(少し)紹介してます。
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 フルートの無伴奏ソロ作品の中では、トップを争うほどの人気の「シランクス」。 もともとは、ドビュッシーが、G・ムーレの未完の劇「プシシェ」の付随音楽として書いたものですが、神話のプシシェには、シランクスに関するものが出てこないのと、ムーレの劇の内容もわからないので、どういった場面なのかは、わかりません。 ただ、シランクスが、牧神のパンに一目ぼれされて追い回されて、川のほとりで逃げ場を失い、川の妖精に祈って葦の姿に変えてもらったところ、パンに手折られてトレードマークのパンフルートにされた。と、いうエピソードがあるので、それに関係があるのかも知れません。 

 ともあれ、この作品は、20世紀音楽の扉を開けるような斬新なもので、変ロ短調(♭が5つ)の調性記号が付いていますが、調性が希薄で、最後も終止感は弱いです。 これを、どう演奏するかは、まさに演奏者のセンスにかかっているのですが、今回の音源は、ランパル40代の脂の乗った時期のもので、すべての音符を全身全霊で音にしています。 それはまさに、幽玄ともいえる境地に達しています。 これも、ランパル一世一代の演奏でしょう。

 

 

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