あっという間に8月も半ばを過ぎましたね。
本当に早いものです。
さて、本日からの小説は、清少納言の枕草子をPick Up
現在っ子が「枕草子」を考えたらどうなるのか
ちょっといつもとは変わった小説をお届けしたいと思います。
5話までです。(つまり、5週続きます)
※フィクションの部分もあります。あと、現代の言葉を使っています。
ご了承下さい。
枕草子物語<1>
京都のとある学校の授業で、「各班に別れて、古典文学を1つ調べてきなさい」というのがありました。
女の子ばかりのグループ。 その班長である清子(せいこ)を中心に、一美(かずみ)、蛍(ほたる)、秋乃(あきの)、京(みやこ)の5人は、何にするか話し合いをしています。
清子 : 「なぁなぁ、清少納言の枕草子ってあるやん? あれって、『春はあけぼの』とかって有名やけど、それ以降も長いって知ってた? なんか、清少納言のブログって言われてるらしいで」
一美 : 「へぇ~、そうなん?」 「なんか、それって面白そうやな。 それにしよか」
清子 : 「じゃあ、なんでブログなんか、そのいきさつを私が調べるし、他の4人はどんな内容が面白いかそれぞれ発表ってことでいい?」
みんな : 「意義な~し」
ということで、このグループは枕草子を調べることになったようです。
そして、数日後の第1回目の意見交換会。 5人は円を描くようにイスに座っています。 まずは、班長・清子が席を立ち、調べてきたことを発表しました。
清子 : 「そもそも清少納言って、定子(ていし)って人に仕えていた人やったんやって。 定子はその当時の天皇のお后さんやったらしい。 ある時な、清少納言が仕事してたら、その定子さんが声かけてきて、『この冊子に何を書こうか迷ってる』って白い冊子を差し出したんやって。 そしてら、清少納言は『枕です』って答えたんやって」
京 : 「なにそれ~? それって、その冊子を枕にするってこと?」
一美 : 「京、そんなわけないやん!」
とみんなは笑っています。
清子 : 「いやいや、笑ったらあかんで。 ホンマに『書を枕にする』っていう漢詩の一説を取ったもんやったんやって!」
みんな : 「え~? ホンマやったんや」
清子 : 「その答えが気に入った定子は、その冊子を清少納言にあげたんやって。 で、清少納言はそこに日記・ブログを書いていくってことを決めたわけ。 冊子のことを草子とも言うんやけど、枕のような分厚い草子に書くから『枕草子』って名付けたんやって」
蛍 : 「え~? 清少納言とか枕草子とかの古典文学って難しいイメージやけど、なんか調べてみたら面白い話やな」
清子 : 「そうなんや。 でも、まだ面白い話はこれからやで」
みんなは興味津々といった表情で、清子の話に聞き入ったのでした。
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