みなさんこんにちは。
本日は二本目、前回からの続きです。

10月13日(月)まで開催の「EXPO2025 大阪・関西万博」。通算17回目となった、6月3日(火)の訪問記をお送りしています。

さて、会場中央の「いのちめぐる冒険」から、隣接する「静けさの森」を西に抜け、大屋根リングの右側中央付近へやって来ました。
左側にアゼルバイジャン、右側にモナコ公国とトルコパビリオン。リングと行き来するエスカレーターがあるので、なにかとよく通りかかる付近です。


この一角に、大漁旗を掲げた展示館があることに以前から気になっていました。「夜の地球」。この機会に、入場しようと思います。


薄暗い館内に入りますと、思わず息を飲むような漆黒の地球儀が置かれているのでした。これが作品名「夜の地球」です。すごい。


輪島塗大型地球儀「夜の地球 Earth at Night」は、直径1mにもおよぶ大迫力の地球儀で、漆黒と金の発色の繊細な美しさが特徴の輪島塗の代表的な作品です。

2024年1月1日の能登半島地震でも奇跡的に無傷であった「復興シンボルの一つ」であり、「対立や分断を超えて他者に思いを巡らすことの意味を世界に向け伝えていきたい」との願いも込められています。
作品名の「夜の地球 Earth at Night」は、展示施設の名称としても使用します。万博公式サイトより。

昨年、元旦に発災した能登半島地震。それに被災しながらも無傷で、輪島塗の高い技術を物語るものなのでした。これは…美しいもの。


地球儀の他にも、世界各都市の地図を模した輪島塗作品もありました。これは東京都心ですがよくこのようなこまかいものを、それも美しく拵えることが出来るのだなと、感嘆します。


能登半島は震災の後、大雨でも大きな被害を受けたことは広く報道されていました。
作品の展示に当たっては、このような思いが込められているそうです。
多くの方々が、この地球儀に出逢い、
・半年間、世界の国々が集まる万博の意義を様々な感性で感じていただく。
・伝統工芸の美しさ・奥深さが、世界各地へ、そして次世代へと伝わっていく。
・震災・豪雨などの災害や紛争に見舞われている地域の方々を勇気づけ、復興推進の力となっていく。
・未来社会に向け世界がひとつにつながっていくなど、思いを馳せていただけたらと考えています。同。




日本の伝統工芸を代表するひとつの輪島塗ですが、震災と大雨という大きな被害を受け、これまで連綿と引き継がれて来た歴史や技術が途絶することはあってはならぬという、能登のみなさんの力強い気持ちを窺い知れたようでした。


ところで展示館には、サザンオールスターズの桑田さんが作詞作曲したという「桜、ひらり」という楽曲についてのエピソードが紹介されていました。

展示館を設置するに当たり、能登のみならず、自然災害で被災した人々やその土地に想いを寄せて作られたというのですが。この館のテーマソングになっている、といいます。
思わず、胸にぐっと来るエピソードです。

美しい芸術作品に込められた、能登の人々の思いたるや。こういったことはもっと世に知られて然るべきでは、と感じたのでした。
次回に続きます。
今日はこんなところです。