みなさんこんにちは。前回からの続きです。
4月13日(日)に開幕した「EXPO2025 大阪・関西万博」。通算13回目となった5月21日(水)の訪問記をお送りしています。

大屋根リングの左中間付近、西ゲートに延びる大通路に面する、オレンジ色の「セービングゾーン(Sゾーン)」のパビリオン群を順番に巡ってまいりました。万博公式サイトより。

時刻は4時半を回ったところ。ここでいったん大通路沿いを離れ、リング内側に沿って反時計回りに南下することにします。
ゾーン角にある、ベルギーパビリオンを左折。イタリア・バチカン、シンガポール、ブルガリアを左に進みます。今日は見た目に人が多いように感じます。


次の角に差し掛かるところが「オランダパビリオン」。ブラインドを押し上げたようなデザインが実に特徴的なもの。


しかしながら、がらんとしたパビリオンの前には規制線が敷かれているのと、多数のテレビクルーが集まっているではないですか。

お国では著名なキャスターの方でしょうか。遠巻きに眺めていますと、カメラテストを念入りにされていました。
今上天皇は国王とは旧知の仲だそうで、陛下が専門にされている国際的な水問題についても国連の関連委員会で、名誉総裁と議長という関係だったとのこと。こういった、万博外交というのは素晴らしいことです。今上天皇のご人徳やご功績あってのこと、といえるでしょうね。

さて、オランダを背に今度はリングの反対側へ向かって進みます。左手にコモンズDやハンガリー、右手にはルーマニアやポーランドなどが並ぶところです。



人間を救うのは、人間だ。
国際赤十字・赤新月運動は、「人間のいのちと健康、尊厳を守ること」という使命を胸に、世界中で苦しんでいる人を救う活動をしてきました。いつかこの活動が終わることを願っていますが、いまだ終わりは見えません。ただ、人を救えるのは、人にしかできないことだと思っています。
国際赤十字・赤新月運動館では、世界の人道危機、そこに立ち向かい、立ち上がる人々の姿を描くヒューマンストーリーを、没入感の高い半球型ドームシアターで上映します。赤十字の使命と、人間のチカラを感じてみてください。パビリオン公式サイトより。

まずは、世界各地の若者からの、世界の動きに関する忌憚ないメッセージの映像上映を観覧(撮影不可)。


次室では、赤十字・赤新月の活動についての詳しい解説でした。
とかく昨今ですと、ガザ地区を巡るイスラエルとパレスチナとの悲惨な攻撃の応酬を、毎日のようにニュースで目にします。


平和な日本に住んでいますと、申し訳ないのですが実感がなかなかないのが実情です。ただ、医療や福祉などを含む人道的な支援を受け、人間が人間らしく生きるという当たり前のことを果たせるのも人間、破滅を作り出すのも人間。
本当に理不尽極まりないことだ、と思います。


ところで、展示室の中ではこの破れかけた旗が、大切に飾られていました。
東日本大震災が発災し、被災地唯一の主要な医療機関となった石巻赤十字病院(宮城県石巻市)で、約1ヶ月間にわたって掲げられていたという赤十字旗。

石巻や、周辺の市町というと大変な津波の被害を受けたところです。病院は津波を免れたそうですが、赤十字のすべての患者を受け入れる、その精神を、無言でありながらありありと物語るもの…頭の中が真っ白になりました。

最後には、展示を観覧した後のあなたの気持ちをどうぞ、というコーナー。スタッフの方に勧められます。
本当に、自分の出来ることを出来る時にする…
なにかの、誰かの役に立つのであれば。
実に深い思いの「国際赤十字・赤新月運動館」でした。こういったことは、もっと世の中に広く知られるべきだ、と強く感じます。
次回に続きます。
今日はこんなところです。