みなさんこんにちは。前回からの続きです。
今春あらたに開業した「北陸新幹線 金沢〜敦賀間」に初乗りかたがた、開業に合わせて限定発売されたチケットレス企画乗車券「乗ってみよう北陸 WEB早特21」なるきっぷで、富山周辺を日帰り乗り鉄した道中記をお送りしています。
富山駅から乗り込んだのは、かつての「JR北陸本線」を継承した第三セクター「あいの風とやま鉄道」。県内第二の都市・高岡に向かいます。

富山市内の中心部を流れる「神通川(じんつうがわ)」を渡ると、次第に郊外へ。
車窓には緑いっぱいの富山平野が広がります。このあたりあまり高い山は見当たりませんが、実に心地良い風景です。

旧国鉄時代を思わせる佇まいが、印象に残る駅。照りつける陽射しの中、ほどなく発車。
ところで、富山と高岡の間は20kmほどしか離れていません。各駅停車でも十分移動出来る距離ですが、この区間が「あいの風とやま鉄道」に移管される以前(2015年3月)までは「JR北陸本線」。「特急街道」を地で行くところでした。
当時の上り時刻表より。大阪や京都へは「サンダーバード」、名古屋や米原へは「しらさぎ」。
さらに金沢発着では新潟からの「北越」や、高規格路線の「北越急行」を経由して「上越新幹線」に接続していた「はくたか」など。
さらに、夜間には新潟・青森・北海道方面への寝台特急・急行が行き交うという、まさにきら星のような路線でした。
朝や夜にはその小杉にも、一部の特急が停車していたことがわかります。出典②。


地域輸送に徹する「あいの風とやま鉄道」となって早や10年あまり。特急街道の様相は、もうすでに昔語りになってしまったのでした。
線路に草生した「越中大門駅(同)」を発車。

列車は再び、大きな幅の川を渡ります。「庄川(しょうかわ)」でした。どこかで聞いたことあるなあと思うのですが、源流は飛騨高山付近。
ユネスコ世界遺産の「合掌造り集落」で有名な白川郷、五箇山(ごかやま)付近を流れる川です。富山の南側は岐阜だとよくよく考えるとその川筋は、なんら不思議ではありません。グーグル地図より。

さて、先ほどの小杉から割合に乗車がありました。やはり見たところ、普段使いの地元の人々が多い様子。


快晴の富山平野を快走すること20分ほど。次第に線路が輻輳しはじめると、列車は徐行。


定刻の10:38、無事に高岡に到着。
おっ、タラコ色のディーゼルカーが見えます。高岡を起点に南北へと延びる、JRの2路線で走る列車です。
次回に続きます。
今日はこんなところです。
(出典①「各駅停車全国歴史散歩17 富山県」北日本新聞社編・河出書房新社刊 昭和54年7月初版発行)
(出典②「JTB時刻表 2014年3月号」JTBパブリッシング発行)