みなさんこんにちは。前回からの続きです。


暫定ながら、ついに完乗を果たしたJR東日本の全路線。その続編ということで、引き続き「キュンパス」を使い、北東北からあちこち寄り道しながら、帰阪の途に就こうという旅日記をお送りしています。



旅は第2日目(2024年3月12日)。

北上を続けていた道のりは一転、ここからは大阪に向かって「キュンパス」での帰阪の旅へと移って来ました。




「盛岡駅(盛岡市)」から乗り込んだのは「はやぶさ108号 東京ゆき」。
これで一気に東京入りすることにしています。


盛岡を発車してしばらく、車窓には田園風景が広がって来ました。その中を直線でひたすら南下する「東北新幹線」。在来線とはまったく異なる、コンクリート製の重厚な軌条が続きます。


さて、ただいま乗車している「はやぶさ108号」は、東京駅まで2時間50分ほどの道のり。仙台を出ると次は大宮だというので、速達列車の役割を果たしています。出典①。


ただし、盛岡から仙台までは各駅停車。
新函館北斗や新青森、秋田からやって来る列車がこの間ノンストップなのを補完していることが、時刻表からもわかります。


岩手県内は各駅停車となるこの「はやぶさ108号」。山あいの拓けた主要都市を縫うように、丹念に停車して行きます。それゆえか、駅に着く度に次々と乗客が乗り込むのが印象的です。グーグル地図より。


わたしが座っているのは、10両編成の最前部、大型荷物スペースが設けられている仕切りの真後ろ。秘密基地然だ、と先日記事でも触れましたが、なかなか楽しい空間です。


盛岡から40分ほど各駅に停車しながら、気が付きますと列車は「一ノ関駅(岩手県一関市)」までやって来ていました。新幹線では、県内最南端の駅です。



「東北新幹線」のみならず、JR東日本の新幹線駅では、このように駅構内がすっぽりとドームで覆われている例が珍しくありません。

降雪があるためということは言うまでもないのですが、普段乗り慣れている「東海道・山陽新幹線」などとは同じ新幹線といえど、まったく様相が違いますので、興味深いもの。


ちなみに、在来線側から眺めるとこのような感じ。高々架という構造も相まって、大変な重厚感です。2017(平成29)年7月撮影。

https://ameblo.jp/kyle-of-lochalsh/entry-12477850255.html


今回下車はしないのですが、一ノ関というと、7年前にやはり「JR東日本 全線完乗への道!」シリーズと題して、降り立ったことを思い出します。こちらも印象深い旅でした。



仙台から出発したこの日は、太平洋側を走る未乗線区を一筆書きで乗ろうとしたものでした。

東日本大震災で路線が不通となり、鉄路ではなく「BRT(Bus Rapid Transit)」という、専用道をバスが走行するという方式で復旧された「気仙沼線(けせんぬません)」に初乗り。


夕刻に、線名になっている「気仙沼駅(宮城県気仙沼市)」に到着。三陸方面への路線も分岐する、活気あるターミナル駅でした。



気仙沼からは、内陸部に至る「大船渡線」に乗り換え。


2両編成のディーゼルカーに揺られ、車窓からは夕暮れ時を満喫出来、心地良いものでした。



そして、到着したのが終着の「一ノ関駅」。
いま時分と同じ7月でしたので、薄明るい空が美しいものでした。



在来線ホームは、帰宅ラッシュのただ中。

旅すがらからたくさんの人々が行き交う、日常のひとコマに出会う瞬間というものは、馴染みのない土地でも大変ほっとするもの。これは、旅をしていると、いつも感じることです。


その後は各駅停車で北上へ、新幹線に乗り換えて盛岡入りした、という一日でした。もう7年も前のこと。一ノ関に着いたところでそれを思い出して、懐かしい気持ちになった次第です。

さらに、次回に続きます。

今日はこんなところです。


(出典①「JTB時刻表 2024年3月号」JTBパブリッシング発行)