みなさんこんにちは。今日の話題です。
次に向かおうとしているのは、桃源台からロープウェイで二駅目の「大涌谷」です。
噴煙と硫黄が一帯に立ち込めるという、活火山の中に入れる貴重な場所だというので、今回の旅ではぜひに訪れたかったところなのでした。出典②。
バス停には、わたしたちのように海賊船からロープウェイに乗り継げなかったであろう人々の行列。さらに、車内は混み合っている様子。
「これ以上乗れません!次にお乗りください!」という、運転士さんのアナウンス。たくさんの乗客を乗せて、発車して行ってしまいました。ああ…次を待つしかありません。
幸いにもこの時間帯ですと、30分待てば次便がやって来ますので、これに乗れさえすれば。13時48分発です。


列に並んでいますと、お、やって来ました。

しかし、これは「箱根園」ゆき。
「小田原駅」から、目的地の「大涌谷」を経由してやって来たものですので、乗れません。
バス停の路線案内を眺めていましたら、その「箱根園」は、ここからほどないところ。
芦ノ湖の南端「元箱根港」からの方が、多くの系統が乗り入れていることがわかります。
ただ、これは「伊豆箱根バス」の路線網です。
「箱根園」は「芦ノ湖遊覧船」の発着地点にもなっているようで、元箱根や箱根関所に向けて発着しています。これは気づきませんでした。
加えて、先ほど海賊船から見つけた「駒ヶ岳ロープウェイ」も、地上では「箱根園」に発着しているのだとのこと。
そうなるとこのあたり、箱根観光の中心地になるではないか!と思うのですが…
「箱根登山バス」の路線案内を確かめてみますと、あれ…様子が違います。「箱根園」経由の路線はわずか、ひとつのみ。公式サイトより。
「箱根園」を発着しているのは「バスタ新宿」から御殿場を経て「箱根小田急山のホテル」に至る「小田急ハイウェイバス」のみだという。

「登山電車・登山バス・箱根ロープウェイ・ケーブルカー・海賊船」などは小田急系列。「伊豆箱根バス・遊覧船・箱根園」などは西武系列。箱根では、これらの系列が競合関係にあることの現れです。
目と鼻の先の「桃源台」を伊豆箱根バスは一切素通りし、対する「湖尻」には箱根登山バスはほぼ来ない(1日2往復)ことに、これで合点が行きます。
いままさにわたしたちがバスを待つここ「湖尻」は、西武系列の伊豆箱根バスや、芦ノ湖遊覧船の拠点に当たるところ。どおりで立派な建物だな、と感じるのですが…
箱根、さらに芦ノ湖という名所にせっかく施設があるのに、もったいないようにも感じるのですが、そのあたりさまざまな事情があるようです。意外な現実を垣間見たような気がします。
次回に続きます。
今日はこんなところです。
(出典①「Tourist map箱根観光地図」箱根DMA発行)
(出典②「旅うらら 小田原・箱根ガイドMAP Vol.8」株式会社ルーツ発行 小田原市観光協会・箱根町企画観光部観光課・箱根DMA協力)