みなさんこんにちは。今日の話題です。


昨年10月から放送がはじまった、NHK朝の連続テレビ小説「舞いあがれ!」。
長崎・五島列島とともに、おらが街・東大阪がその舞台になっている作品です。
このドラマ、気づいたこと、印象的だったことなどを毎週、取り上げて述べてみようという企みを、第1週からお送りしています。
先週は第22週「冒険のはじまり」編。前後編はこちら↑
読売大阪朝刊特別版「よみほっと」2023(令和5)年3月5日付け 7面より。
それでは、第23週「飛躍のチャンス」編を振り返ることにいたします。
時は、2015(平成27)年夏のこと。
主人公・梅津舞(福原遥さん)と御園(山口紗弥加さん)が、ふたりで「こんねくと」という会社を立ち上げた、というところから、当週ははじまりました。

「こんねくと」が目指すのは、それぞれの町工場が持つ独自の技術を組み合わせることで、いままでにない商品をともに作り出す…というコンセプト。
コンサルタント兼プロデュース、という意味合いがあるようですが、あたらしいことをやることに、町工場仲間はやる気満々の様子です。

早速、これまで舞とオープンファクトリーや、産官学連携事業で協力してくれていた、金属加工会社を営む的場(杉森大祐さん)が、紹介出来そうな人が居る…と、申し出てくれます。


的場が連れて来たのは、仙波(森下じんせいさん)という人物でした。
仙波が営むのは、金属の打抜加工という工場。
金属の板に、こまかいパンチングを施してさまざまな製品を作る技術だというのですが…

これはすごい。写真のような大阪城です。
「デザインパンチング」というそうですが、金属板にここまでの加工が出来るのは、うちの技術ならではだと、誇らしげに語ります。

これを、趣味で拵えてみたものだという仙波。この技術を、なんらかの製品に活用出来ないかと持ちかけられます。


「こんねくと」にとっては、最初のお客になる仙波の依頼。技術を活かして、どのような製品を拵えることが出来るのか。


舞たちが考えたのは、こまかなデザインパンチングを施した、さまざまな風景を照らし出すランプでした。特徴をよく考えたものです。


アイディアに好感を持った仙波。無事に了承を得られました。

商品化へ向けて「こんねくと」はじめての案件が動き出します。


しかし、照明器具の加工となると、実にこまかい設定があることがわかります。的場ではそこまで出来ずで、専門に設計出来る人に依頼する必要があるのだと。

なるほど、全然想像もつかないことでした。返す返す、勉強になるなあと思うのですが、うってつけの職人さんが居る、とふたり。
我妻さんという、職人上がりの社長が適任ではなかろうか、というのですが、頼み方間違えたらえらいことになる、とは…

早速舞と御園は、その我妻(久保田磨希さん)に協力を依頼。しかし、売れるか売れへんか分からへんもんに協力出来るかと、けんもほろろに断られてしまいます。


それでも諦め切れない舞。後日、我妻と話しを持つことに。


我妻の言いたいことはやはり、売れるか売れないかわからんものを作る余裕などない、ということでした。これはこれまでの劇中でも、繰り返し語られて来た事実。

しかし、その我妻に舞が続ける言葉が、なかなかに秀逸というのか。ある意味で「覚悟」のようにも感じられるものでした。






これ、今週のストーリーの主軸になっているようにも感じます。
舞なりに町工場の現実を知り、それなりに覚悟も出来ていることを窺い知れたシーンでした。
我妻さんの迫力も加わって、ですが(苦笑)

これは、本当にすごいもんやなあと感心しました。ドラマと言えど、このような作品を拵えてしまうとは。


そして、我妻のこのひとこと。舞の熱意が、職人肌の情熱を発揮させた、と言いましょうか。
ともかく、完成して良かった。

後日。「ラグビーカフェ ノーサイド」で親友の久留美(乃木坂46・山下美月さん)に感想を聞かせてほしいと、ランプを託すのですが…




久留美はその数日前、舞に相談していました。
看護師になって10年あまり、これからのキャリアを考えた結果、救急救命に特化した「フライトナース」に挑戦してみたい、という希望に辿り着いたのだと。


離島の多いがゆえに、ドクターヘリやフライトナースの体制が整っている、長崎の総合病院でやってみたいとまで、久留美は考えているようでした。しかし…

久留美が決断し切れなかったのは、父・佳晴(松尾諭さん)のこと。仕事がうまく続かず、
自分が長崎に行けば、ひとり残される佳晴はどうなるのか、という心配からでした。
その心配通り?懇意にしている舞の兄・悠人(関ジャニ∞・横山裕さん)と飲んだくれていた佳晴が「ノーサイド」にやって来ます。


折しも、大阪には台風が迫っていました。佳晴を自宅まで送ってくれた悠人でしたが、停電になってしまいます。

ここで、久留美が思い出したのが舞から受け取った、デザインパンチングのランプ。その元で悠人と話しをすることに。


悠人は、まだこの時点ではインサイダー取引で執行猶予の身。
さらに、かつて反目していた亡父・浩太(高橋克典さん)が自身を認めていたことを知ってから、考えが少しずつ変わって来ていることが、回を追うごとに明らかになって来ていました。

しかし、このような悠人の言葉や、表情というのはここまで見たことがないほどです。
悠人も、それまで見たこともなく、考えもしなかったことを、大変な経験の中で養ったのだろうと察します。そして、それに気づかせてくれたひとりが、ウマの合う久留美なのでした。第20・21週より。

そして、久留美は佳晴に長崎でフライトナースに挑戦したい、と話しをすることに。


以前の記事でも触れたのですが、久留美と佳晴の父娘の関係というのは、忌憚がないというのか、実にからっとしたもの。
しかし、くそかすに言い合っても、互いをとても大切に思う絆がある描写が、これまで幾つもありました。


その関係だからこそというのか、佳晴が「ノーサイド」のマスター・津田(たくませいこさん)に好意を抱いていることに、久留美は気づいていたのでした。

津田は、佳晴が実業団のラグビー選手時代からの知己。久留美と同様に忌憚がない、なんでもあからさまに話せる関係なのでした。
ところで、2015年というと「ラグビーワールドカップ 南アフリカ大会」の年。
あの「ジャイアントキリング」があったことを思い出すのですが、店内にもパブリックビューイングの告知があったのに気づきました。
東大阪でも開催された、日本大会はその4年後のこと。余談でした。市役所にて、2017(平成29)年11月撮影。

決心がついた久留美。今度は父・佳晴に、勇気を出してみればと、背中を押します。
次回に続きます。
今日はこんなところです。