みなさんこんにちは。前回からの続きです。
昨年10月から放送がはじまった、NHK朝の連続テレビ小説「舞いあがれ!」。
長崎・五島列島とともに、おらが街・東大阪がその舞台になっている作品です。若江岩田駅前行政サービスセンター(市内岩田町)にて。
このドラマ、気づいたこと、印象的だったことなどを毎週、取り上げて述べてみようという企みを、第1週からお送りしています。
先週は、第17週「大きな夢に向かって」編。記事の前編はこちら↑
読売大阪朝刊特別版「よみほっと」2023年1月22日付け 7面より。
主人公・岩倉舞(福原遥さん)の亡父・浩太(高橋克典さん)が生涯をかけて追い続けた、自身の工場で製造したねじを、航空機に搭載させたいという夢。
時は流れて、2013(平成25)年夏のこと。
浩太の意思に賛同する従業員の理解を得て、ついに、それが手に届くところまでやって来た、という当週でした。


国内最大級の重工業企業「菱崎重工」の重役、荒金(鶴見辰吾さん)から依頼された、航空機の新型エンジンに使用する、ボルトの製造に取り掛かることに。
高熱や振動などに左右されない、強靭な耐久性を求められる航空機部品。さだまさしさんのナレーションにあるように、まさに「人命に関わるもの」なのですが…
ここでふと思い出したのが、帯広の航空学校で大河内教官(吉川晃司さん)から猛訓練を受けていた頃の舞。パイロットとして空を飛ぶ立場から、支える立場へと変わりはすれど、人命に関わることに携わっているのは同じこと。
課程をこなすことに必死だった描写が続いた航空学校編でしたが、これも、ここにつながっているのでは、と感じた次第です。第9週より。


ところが、提示されたボルトの条件というものは、これまでIWAKURAで扱ったことのない「ニッケル基合金」という特殊な素材で、極めて特殊な加工方法を要することがわかりました。
素人なりに調べてみますと、ステンレスや鋼鉄より耐久性は比にならぬほど強靭な素材だそうです。なるほど、ゆえに航空機に使用するのかと思うのですが、そうなると、加工する段から大変な訳です。それも細いボルトでですから…

後日。協力を得て、長井さんの工場の機械を借用出来ることに。しかし、後継者が居ないために、工場を畳むことにしたのだと。
わたしは専門的なことはもちろん?わからないのですが、長井の元で腕を振るう小森のこの助言で、試作品製造に目処が立つことに。
最後に長井さんは、あの3人組アイドルの有名な別れの挨拶をしていました。場を和まそうと、せめてもの言葉だったのでしょうか。
さらに、前編で触れた航空機産業に中小企業が参入するためのセミナーでの、出席者の発言。
確かに、技術があっても、それを支えたり、継承する者が居ないと、いくら秀でたものであっても消え去るのみになってしまう。厳しい現実だと感じるところですが、背景として、知っておかねばならないことに、違いありません。
そして、長年の浩太の夢で、ついに会社が一丸となって取り組みはじめた、航空機部品のプロジェクトに参加させてほしいと。
ねじ製造に携わり、はじめて浩太から出来を褒められたねじを、お守りにしていたエピソードを、退職勧告を受けた4年前、舞に話していたことも、思い出しました。
浩太の遺した功績というものは、本当に果てしないものだったのだな、と強く感じました。これほど、従業員を家族同様に大切にする会社。うまく、それが回り始めたように感じます。


そして、ついに試作品が完成。IWAKURAだけでなく、浩太や笠巻たちが培った、東大阪の工場仲間の力を結集してのものです。

果たして、本受注に至るものになるのでしょうか。これが叶えば、浩太の夢、IWAKURAの夢、そして、舞の夢が実現するのですが…
ところで浩太は生前に、息子の悠人(関ジャニ∞・横山裕さん)から、親父は地道に働いてどんな夢を叶えたのかと聞かれた時に、こう返事していました。第4週より。
凡庸な言葉ですが、簡単に叶うはずがないのが夢。いくら叶えたいと思っても、叶わないこともあるのも夢。そして、それを誰かが継承して実現させようというのも、夢なのだろうと思えます。
夢だけでは人や物事は動かないでしょうが、夢があるから人や物事は動く。弁証法のようですが、なるほどそうかと独りごちてしまいます。
さて、舞を取り巻く幼馴染たちにも、4年の間に変化がありました。
貴司(赤楚衛二さん)は、放浪の旅を終えて、自身の師匠に当たる八木(又吉直樹さん)から古本屋「デラシネ」を譲り受け、子どもたちに開放し、短歌を拵えながら店番をする、という生活に落ち着きます。

そして、貴司はその「長山短歌賞」を受賞。

あんちゃんの悠人(関ジャニ∞・横山裕さん)の様子が、当週でも気にかかったのですが。とかく、試作品ボルトの動向が気になります。
引き続き、楽しみに拝見したいと思います。
今日はこんなところです。