NHK朝ドラ「舞いあがれ!」一週間を振り返る〜第17週「大きな夢に向かって」後編 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」公開中!趣味の鉄道の話題を中心に、旅行記や生まれ育った東大阪、敬愛するロックシンガーソングライター・松阪晶子さんについてなど綴りたいと思います。

みなさんこんにちは。前回からの続きです。



昨年10月から放送がはじまった、NHK朝の連続テレビ小説「舞いあがれ!」。

長崎・五島列島とともに、おらが街・東大阪がその舞台になっている作品です。若江岩田駅前行政サービスセンター(市内岩田町)にて。


このドラマ、気づいたこと、印象的だったことなどを毎週、取り上げて述べてみようという企みを、第1週からお送りしています。



先週は、第17週「大きな夢に向かって」編。記事の前編はこちら↑


読売大阪朝刊特別版「よみほっと」2023年1月22日付け 7面より。



主人公・岩倉舞(福原遥さん)の亡父・浩太(高橋克典さん)が生涯をかけて追い続けた、自身の工場で製造したねじを、航空機に搭載させたいという夢。


時は流れて、2013(平成25)年夏のこと。

浩太の意思に賛同する従業員の理解を得て、ついに、それが手に届くところまでやって来た、という当週でした。




国内最大級の重工業企業「菱崎重工」の重役、荒金(鶴見辰吾さん)から依頼された、航空機の新型エンジンに使用する、ボルトの製造に取り掛かることに。

高熱や振動などに左右されない、強靭な耐久性を求められる航空機部品。さだまさしさんのナレーションにあるように、まさに「人命に関わるもの」なのですが…



ここでふと思い出したのが、帯広の航空学校で大河内教官(吉川晃司さん)から猛訓練を受けていた頃の舞。パイロットとして空を飛ぶ立場から、支える立場へと変わりはすれど、人命に関わることに携わっているのは同じこと。

課程をこなすことに必死だった描写が続いた航空学校編でしたが、これも、ここにつながっているのでは、と感じた次第です。第9週より。



ところが、提示されたボルトの条件というものは、これまでIWAKURAで扱ったことのない「ニッケル基合金」という特殊な素材で、極めて特殊な加工方法を要することがわかりました。



素人なりに調べてみますと、ステンレスや鋼鉄より耐久性は比にならぬほど強靭な素材だそうです。なるほど、ゆえに航空機に使用するのかと思うのですが、そうなると、加工する段から大変な訳です。それも細いボルトでですから…


難渋した笠巻(古舘寛治さん)は、懇意にしている金属加工会社を営む、長井(や乃えいじさん)に相談してみようと、舞に持ちかけます。


長井(右手前)は、生前の浩太たちと助け合いながら、街工場の経営をして来た仲間です。

浩太が急逝し、IWAKURAが経営危機に陥った4年前、社員の小森(吉井基師さん)を自社に引き取ってくれた経緯がありました。第5週より。



小森は、舞やめぐみからの退職勧告を最後まで拒み続けていた、寡黙で実直な人物。

ただ、その理由は、信頼する社長だった浩太の元で働いていることが自慢だからなのだ、と話していました。


舞は、IWAKURAに戻って来て貰えるように精一杯頑張る、と小森に返答するのが、この時点ではやっとの状況でした。第14週より。



後日。協力を得て、長井さんの工場の機械を借用出来ることに。しかし、後継者が居ないために、工場を畳むことにしたのだと。




それを受けた、社長のめぐみと舞。小森に、会社に戻って来てほしい、と要請することに。





経営が悪化しても、決してリストラをしなかった浩太。ただ、それが自身に無理を強いて、急逝につながってしまったのでしょうが…

跡を継いだめぐみにとって、会社を存続させるためにリストラはやむを得ないことだったと言え、こう言われても当事者の小森にとっては、はいそうか、とはなかなかならない…難しいところです。


さらに後日。試作品の製造に行き詰まった舞たちを見かねて、小森がアドバイス。



わたしは専門的なことはもちろん?わからないのですが、長井の元で腕を振るう小森のこの助言で、試作品製造に目処が立つことに。




そして、工場を畳む長井の慰労会が、内々に行われることになったのですが…


最後に長井さんは、あの3人組アイドルの有名な別れの挨拶をしていました。場を和まそうと、せめてもの言葉だったのでしょうか。


ところで、長井さんが工場を畳むのは、跡継ぎが居ないことが最大の理由でした。



さらに、前編で触れた航空機産業に中小企業が参入するためのセミナーでの、出席者の発言。

確かに、技術があっても、それを支えたり、継承する者が居ないと、いくら秀でたものであっても消え去るのみになってしまう。厳しい現実だと感じるところですが、背景として、知っておかねばならないことに、違いありません。


慰労会から数日後。悩みに悩んだ小森が、ついにIWAKURAへ復帰することになりました。



そして、長年の浩太の夢で、ついに会社が一丸となって取り組みはじめた、航空機部品のプロジェクトに参加させてほしいと。



ねじ製造に携わり、はじめて浩太から出来を褒められたねじを、お守りにしていたエピソードを、退職勧告を受けた4年前、舞に話していたことも、思い出しました。



浩太の遺した功績というものは、本当に果てしないものだったのだな、と強く感じました。これほど、従業員を家族同様に大切にする会社。うまく、それが回り始めたように感じます。



そして、ついに試作品が完成。IWAKURAだけでなく、浩太や笠巻たちが培った、東大阪の工場仲間の力を結集してのものです。


果たして、本受注に至るものになるのでしょうか。これが叶えば、浩太の夢、IWAKURAの夢、そして、舞の夢が実現するのですが…


ところで浩太は生前に、息子の悠人(関ジャニ∞・横山裕さん)から、親父は地道に働いてどんな夢を叶えたのかと聞かれた時に、こう返事していました。第4週より。


凡庸な言葉ですが、簡単に叶うはずがないのが夢。いくら叶えたいと思っても、叶わないこともあるのも夢。そして、それを誰かが継承して実現させようというのも、夢なのだろうと思えます。



夢だけでは人や物事は動かないでしょうが、夢があるから人や物事は動く。弁証法のようですが、なるほどそうかと独りごちてしまいます。



さて、舞を取り巻く幼馴染たちにも、4年の間に変化がありました。

貴司(赤楚衛二さん)は、放浪の旅を終えて、自身の師匠に当たる八木(又吉直樹さん)から古本屋「デラシネ」を譲り受け、子どもたちに開放し、短歌を拵えながら店番をする、という生活に落ち着きます。


舞の意見や批評を採り入れながら、短歌創作に励む貴司。「短歌の芥川賞」と呼ばれる「長山短歌賞」なるものに、応募することに。



舞は、貴司の短歌が大好きだと伝えます。



貴司も、まるであたらしい道を進む舞を励ますような作品を拵えている描写がありました。わたしも、この短歌はええなあと感じます。第16週より。



そして、貴司はその「長山短歌賞」を受賞。



自分のことのように喜ぶ舞ですが、貴司も苦労しながら、自分の場所を見つけたのですから。

受賞もさることながら、舞の言うとおり、本当の自分を見つけようと、頑張って来たことが報われたのでしょうね。




そして、そのふたりの親友・久留美(乃木坂46・山下美月さん)。交際していた同僚の八神医師(中川大輔さん)から、求婚されることに。久々に明るい話題が立て続けで、当週はおしまいでした。



ところで当週、おもしろいなあと感じたのがこの場面でした。城崎みやげを岩倉家に持参した貴司の母・雪乃(くわばたりえさん)が、舞の母・めぐみと世間話するシーン。




親にとって心配は、心配なんでしょうが。


幼馴染ほど、恋愛関係に発展しづらいというのは、昔からドラマでは不文律のように感じるのですが、このふたりが結ばれると、めぐみと雪乃、母親たちの悩みは一遍に解消するはず…なのですが。果たして、どうなるのでしょうか。


次週、第18週「親子の心」編より。短歌賞の受賞で、貴司にも身辺に変化があるようで…



これはひょっとして、水島君(佐野弘樹さん)と吉田君(醍醐虎汰朗さん)では!舞の航空学校の同期ですが、久々の登場ですね。


びっくりしたのは、これ、羽野晶紀さん。息子が云々というと、八神医師の母親…になる?



あんちゃんの悠人(関ジャニ∞・横山裕さん)の様子が、当週でも気にかかったのですが。とかく、試作品ボルトの動向が気になります。

引き続き、楽しみに拝見したいと思います。
今日はこんなところです。