みなさんこんにちは。前回からの続きです。

昨年10月から放送がはじまった、NHK朝の連続テレビ小説「舞いあがれ!」。
長崎・五島列島とともに、おらが街・東大阪がその舞台になっている作品です。「石切参道商店街(市内東石切町)」にて。

このドラマ、気づいたこと、印象的だったことなどを毎週、取り上げて述べてみようという企みを第1週からお送りしています。
https://ameblo.jp/kyle-of-lochalsh/entry-12784776932.html
先週は、第16週「母と娘の挑戦」編。前編は↑

読売大阪朝刊特別版「よみほっと」2023(令和5)年1月15日付け 7面より。
それでは、この週のまとめ後編をお送りすることにいたします。

夫・浩太(高橋克典さん)が急逝した後、悩みに悩んで、経営危機に陥っていた「株式会社IWAKURA」を引き継ぐことにした、主人公・岩倉舞(福原遥さん)の母・めぐみ(永作博美さん)。
時は、2009(平成21)年に入っていました。

娘の舞とともに、会社再建に向かう先週のストーリーでしたが、印象に残ったのは、なんとも理知的な判断をする、その姿でした。


なんと、その「IWAKURA」を売却する、と社員たちに告げます。買い主(オーナー)に家賃を払いながら、事業を継続するという方法。


その買い主とは、息子の悠人(関ジャニ∞・横山裕さん)でした。


投資家の悠人としては、生業にしている専門的見地から、工場を畳むことを主張していた、ということは、先週までの記事でも触れました。

ただ、父と爭っていた険悪な雰囲気は、先週には感じられませんでした。悠人は、悠人なりにベストの着地点を探ってくれていた、とわかります。


めぐみは、悠人を訪れてこう交渉をしていたのでした。いまは苦しいが、債務がなくなり身軽になれば、積極的な事業展開が出来る。
高い技術力を持っている自分の会社ならば、と
従業員たちを、信じることにしたのでしょう。

ただし、身内だとは言えども、オーナーの悠人に対してもあらたな責任が生じる。これはなんとも、考えつかなかった手法ですが…
朝ドラというと、どうしても義理や人情が絡んでくるストーリー、という印象なのですが。このような展開はなかなかやなあ、と感じます。


ところで、社長を継いだめぐみが、夫の浩太が決してやろうとしなかったリストラを進める時のシーン。
このようなことを、舞に話していました。わたしは経営のことなど門外漢なのですが、これはなるほど、と感じた次第です。第15週より。

さらに、リーマンショックの影響で、売れば売るほど赤字になる取り引きを継続していたことを知っためぐみ。

黒字を保てるラインをきちんと計算して、相手方の社長に、正当な価格での取り引きをお願いするという交渉に臨むことにします。



ただ、取り引き先の社長からはこの嫌み。
しかし、それに続くめぐみの返しが、実に心に残るものでした。



めぐみさん、これはすごいわ!
硬軟取り混ぜてですが、言いたいことをきちんと、それもストレートに主張しています。これならば、相手はぐうの音も出ない光景が目に浮かびました。



同行した藤沢(榎田貴斗さん)が、その様子を社員に話します。だいぶ、盛られていますが…
余談ですが、東大阪の方言は、あの有名な?河内弁。全国的には、これがきっかけでイメージになったとされています。わたしも、そのネイティブスピーカーのうちなんですが(苦笑)
それはさておき、めぐみの、その熱意は十二分に理解が出来るもの。
ひょっとすると、こういった点を勘案すると、悠人は、めぐみに似たのかも知れません。



その一方、仕事や人生に夢やロマンを大事にする舞は、浩太に似たのに違いないですね。ただこれは、どちらが良い悪いというのではないのでしょう。第13週より。

冷徹な判断も出来、情を持ち合わせることも、経営者には必要な要素なのかも知れません。
ひょっとすると、性根から優しい浩太ではこのようなことなど、決して言えなかったのでは。
浩太には出来なかったことを、めぐみがやってのけたということは、実はすごいことなのかもな、とも思えます。経営者でもなんでもない、しがないおまえが言うこっちゃあらへんわ!などと、怒られそうですが(笑)


さて、舞がはじめて取って来た仕事、特殊ねじの設計を出来る人間が居ないというピンチがそれに並行して、先週ではありました。

しかし、かつて後ろ髪引かれながら退職した、結城(葵揚さん)の助力で、試作品をついに拵えることが出来ました。
ついに、完成した特殊ねじ。これが本発注になると、大規模な受注を長期的に見込めるというのですが…

試作品は無事に、取り引き先の合格を得ます。

さらに、悠人の買収で信用金庫に借金を完済した結果、人員を増やせる目処がつき、他社にヘッドハンティングされていた、結城を再び雇い入れることにも成功。
いや、これは良かったです。
なにより「IWAKURA」を大事に思っていた、章の復帰ですから…年末からの、時に見ておれないほどの、つらく重たい雰囲気はこれですっきり!(苦笑)

さて、工場の再生がクローズアップされた年末年始でしたが、舞の幼馴染ふたりにも明るい兆しが見えて来たのにも、ほっとしました。


隣家の「お好み焼 うめづ」の長男、貴司(赤楚衛二さん)は、ライフワークとして創作している短歌が、新聞に取り上げられることに。

さらに、久留美(乃木坂46・山下美月さん)は勤務先の「花園救急救命センター」で同僚の、八神医師(中川大輔さん)と交際することに。

両親が離婚し、連いて行った元・ラガーマンのお父ちゃん(松尾諭さん)を幼少から世話していた、苦労人の久留美。個人的には、幸せになってほしいと感じるところ。


めぐみと舞の奔走に、最初は冷ややかな視線だった従業員たちも、その熱心さや、真剣さが、大規模な仕事の受注に成功したことで、心ひとつにまとまった、心底、安堵した先週でした。

そして週の最後、金曜日(20日)放送から。


あれほど熱意と情熱に溢れて、舞に大きな影響を与えた浩太でしたから…きっと、お父ちゃんが助けてくれたのでは、と思えた先週でした。

次週、第17週「大きな夢に向かって」編予告より。一気に、4年先まで話しは進むようです。というと、2013(平成25)年のこと。


なんと、これは気になる展開になりそうです。
久留美の後方に「ラグビーワールドカップ2019」とあるのも、地元民には気になります。
史実では「東大阪市花園ラグビー場」で、国際試合が4ゲーム開催されました。

引き続き、楽しみに拝見したいと思います。
今日はこんなところです。