みなさんこんにちは。前回からの続きです。
先日、8日まで「阪急百貨店うめだ本店(大阪市北区)」で開催されていた「鉄道模型フェスティバル」を訪問した際の様子を、シリーズでお送りしています。
鉄道模型各メーカーの新製品をじっくりと拝見して参りまして…会場内にはまだまだ、目移りする展示がたくさんです。

そんな中、会場内の壁面にはさまざまなヘッドマークが掲出されているのに気づきます。
今年のイベントでは「阪急宝塚線」がテーマということもあり、阪急最古のこの路線にまつわる展示がいろいろとなされていました。今日からは、それらをみなさんと拝見して行くことにいたします。阪急電車ホームページより。

さて、一昔前は、列車の先頭と最後尾には必ずと言ってよいほど、ヘッドマークが掲げられていたものです。現在のような、種別や行先などを記した「方向幕」が出揃う以前のことです。

殊に、行先と種別(特急、急行など)を正面に記したものは「前サボ(サイドボード、サインボードの略)」とか「運行標識板」と呼ばれ、各鉄道会社ごと、さらに、その中でも路線ごとにでも、特徴のあるものでした。
写真は「宝塚線」から分岐する「箕面線(みのおせん)」折り返し列車で使用されたもの。
阪急の場合も、やはりその例に漏れず、特徴あるサボの種類がたくさんありました。
「普通列車=四角」「それ以外=丸形」という法則が決められていたようです。

そういったことで、先日まで模型を拝見していた時にも引っ張り出して来たこちらのシリーズ本、「カラーブックス日本の私鉄3 阪急(高橋正雄・諸河久共著 保育社刊 昭和55年10月発行、左/昭和59年9月重版発行、右)」から、拾ってみることにします。

「京都線」系統は、緑地。古都・京都の山々に茂る木々のイメージから。
そして「宝塚線」系統は、オレンジ地。箕面名物・紅葉のイメージから。
いずれの路線でも「三角」が入っているのは途中駅折り返しを示していて、それがないものは全線直通する列車だと、利用客からも見分けやすいデザインへと変わりました。
このように、特徴のある阪急の運行標識板ですが、さらに工夫が凝らされていることもありました。
次回に続きます。
今日はこんなところです。