阪急うめだ本店「鉄道模型フェスティバル2022」訪問記〜その18 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」公開中!趣味の鉄道の話題を中心に、旅行記や生まれ育った東大阪、敬愛するロックシンガーソングライター・松阪晶子さんについてなど綴りたいと思います。

みなさんこんにちは。前回からの続きです。


先日、8日まで「阪急百貨店うめだ本店(大阪市北区)」で開催されていた「鉄道模型フェスティバル」を訪問した際の様子を、シリーズでお送りしています。



鉄道模型各メーカーの新製品をじっくりと拝見して参りまして…会場内にはまだまだ、目移りする展示がたくさんです。


そんな中、会場内の壁面にはさまざまなヘッドマークが掲出されているのに気づきます。




今年のイベントでは「阪急宝塚線」がテーマということもあり、阪急最古のこの路線にまつわる展示がいろいろとなされていました。今日からは、それらをみなさんと拝見して行くことにいたします。阪急電車ホームページより。


さて、一昔前は、列車の先頭と最後尾には必ずと言ってよいほど、ヘッドマークが掲げられていたものです。現在のような、種別や行先などを記した「方向幕」が出揃う以前のことです。


殊に、行先と種別(特急、急行など)を正面に記したものは「前サボ(サイドボード、サインボードの略)」とか「運行標識板」と呼ばれ、各鉄道会社ごと、さらに、その中でも路線ごとにでも、特徴のあるものでした。

写真は「宝塚線」から分岐する「箕面線(みのおせん)」折り返し列車で使用されたもの。


阪急の場合も、やはりその例に漏れず、特徴あるサボの種類がたくさんありました。
「普通列車=四角」「それ以外=丸形」という法則が決められていたようです。


そういったことで、先日まで模型を拝見していた時にも引っ張り出して来たこちらのシリーズ本、「カラーブックス日本の私鉄3 阪急(高橋正雄・諸河久共著 保育社刊 昭和55年10月発行、左/昭和59年9月重版発行、右)」から、拾ってみることにします。


この書籍の初版は、昭和55年のこと。
阪急に限りませんが、その頃の関西私鉄はこれらの「前サボ」を使用した車両の方が圧倒的に多く、電動式の「方向幕」を取り付けたものがようやくに出始めた折だったようです。


特徴的なのは、ターミナルの「梅田」という表記ではなく「大阪」となっているものが多いことでしょうか。

そのように表記していれば、だいたいの行先の想像がつくことからでしょうが、ある意味、おおらかな時代だったことが窺えます。


一方、他のものを見てみますと「大阪梅田」という表記のものもあります。

現在「阪急大阪梅田駅」となっている名称もこの当時は「阪急梅田駅」。ただ、車内放送では「大阪梅田」と呼ぶのが長年習わしになっていました(ライバル阪神電車も同じくでした)。


「大阪梅田駅」と改称するずっと以前からの、伝統であった名残と言えましょうか。こちらもどうぞ↑


そして、重版(昭和59年)での運行標識板はこちら。デザインが一新され、さらにそれが全線で統一されていることがわかります。


普通列車については、四角の形状は変わらないものの「神戸線」系統は、青地。港町・神戸のイメージから。


「京都線」系統は、緑地。古都・京都の山々に茂る木々のイメージから。


そして「宝塚線」系統は、オレンジ地。箕面名物・紅葉のイメージから。

いずれの路線でも「三角」が入っているのは途中駅折り返しを示していて、それがないものは全線直通する列車だと、利用客からも見分けやすいデザインへと変わりました。


このように、特徴のある阪急の運行標識板ですが、さらに工夫が凝らされていることもありました。

次回に続きます。
今日はこんなところです。