みなさんこんにちは。前回からの続きです。

今年5月で開業から100周年を迎えた「近鉄生駒線・旧東信貴鋼索線」。


大阪・奈良府県境を成し、古くから霊峰として崇められていた「信貴山(しぎさん)」へ向かった鉄道網にまつわる歴史に触れるべく、現地を巡った訪問記をお送りしています。




信貴山を、東から西へと縦走して来た道のりも
いよいよ大詰め。「西信貴鋼索線」と接続する「信貴線」で到着したのは「河内山本駅(大阪府八尾市)」です。



近鉄ホームページより。
広大な路線網を誇る近鉄電車ですが、大阪市内からは準急、区間準急でわずか10分少しで到達出来るところ。大阪のベッドタウンです。



さて、後は出発地点の「鶴橋駅(大阪市生野区)」へと戻るのみ。
わたしにとっては、通り慣れた道のりです。




2両編成が辛うじて停車出来る「信貴線」専用の5番線(右端)から、陸橋を通って「大阪線」ホームにやって来ました。

先ほども触れましたが、優等列車は準急、区間準急が停車する主要駅です。



ところで、この駅には貴重なものがいまなお現役で活躍しています。それは、列車の発着を知らせる行先表示器、通称「パタパタ」です。


「フラップ」や、開発者の名前から「ソラリー」とも呼ばれる、行先や停車駅などを記した板を回転させることで、表示を変えるもの。



首都圏では、この「京急川崎駅(川崎市川崎区)」に設置されていたこの大型のものが有名だったそうですが、先日に引退したとのこと。ニュースでも大きく報じられていたのを思い出しました。



関西でも最近になって、フルカラーのLCD式にこれらの置き換えが急速に進んでいて、鉄道会社によっては、すでにこの類のものに統一されているケースもあります。「大阪難波(大阪市中央区)」にて。


しかし、近鉄電車ではいまなお現役で活躍しているものがまだまだあります。

この駅もそうで、プラットフォームのみならず、コンコース階には二方向に二表示ずつ表示出来る、大型のそれがありました。


ところで、これが「パタパタ」と呼ばれるゆえんというのは、板が回転する時の小気味良い音から。見ても聞いても、趣味的に興味深いものがあります。ということで…





動画でどうぞお楽しみください!
一瞬で表示が変わるものばかりになった令和の現在では、このアナログ具合というのはたまりません。


余談ですが、この「パタパタ式」が普及する以前には「幕式」という、フィルムに行き先や停車駅などを印刷した幕を回転させる方式が主流でした。

ただ、割り合い早くから「パタパタ」に取って替わられたので、希少な存在でもありました。



おそらくは、日本最後の存在だったそれも、同じ近鉄の「河内長野駅(大阪府河内長野市)」に一昨年まで現役でした。こちらもどうぞ↓



幼少の頃、どんな行き先が入っているのか…などと、列車が発車した後もこれらが回り終えるまで眺めていました。いまも変わらずそうなんですが(苦笑)


それでは、次にやって来る準急で大阪市内へと

戻ることにします。


次回に続きます。

今日はこんなところです。