みなさんこんにちは。前回からの続きです。
昨秋に思い立って、お四国・香川の高松から遠出を再開させた旅の道中記。いよいよ、帰阪の途に就く佳境に入って参りました。
ただいま「岡山駅(岡山市北区)」。
「山陽新幹線」で、後は大阪へと戻るというところまで進みました。

さて、前回の記事でも触れましたが、乗車する予定の「こだま858号 新大阪ゆき」。
この駅で、なんと20分も停車する便です。
高速鉄道らしからぬ、あたかも地方のローカル線の鈍行列車のようななんたる悠長なダイヤ…と思うのですが、列車本数が格段に多い、速達型の「のぞみ」、九州からの「みずほ」「さくら」を先行させるためのダイヤです。

その恩恵で?ゆっくり「こだま858号」の様子を観察することが出来ます。


車体側面には「Rail Star」の流れるようなロゴが。そうです、かつて「九州新幹線」が全線開業するまでは、居住性の良さとスピードをウリにしていた「ひかりレールスター」編成です。

その役目は、熊本・鹿児島方面へ直通する「みずほ」「さくら」に譲ったのですが、山陽区間ではこのように「こだま」として、各駅停車運用に勤しんでいる、現在です。

車内は、ご覧のとおりがらがら。
急ぐ人は「のぞみ」などに乗るのでしょうけれど、かつて「ひかりレールスター」として活躍していた頃と、内装は同じまま。
東海道とは異なり、航空機との競合が激しい山陽区間では、昭和の末から、このようにゆったりとした設えの車両が、次々と登場しました。リラックスして、大阪まで過ごせそうです。
加えて、乗車可能な列車も「ひかり」「こだま」に限定されるのですが、短い区間なのでどうということもありません。
逆に、長く乗って居られるのでそちらの方がなおよろしいわたしです。

さて、くだんの「こだま858号 新大阪ゆき」は定刻18時49分、岡山を発車しました。
ヤフー乗り換え案内アプリより。
新幹線でも鈍行列車さながら、と述べましたが
これはそもそも、各駅停車の「こだま号」というだけではありませんでした。
次の「相生駅(あいおいえき、兵庫県相生市)」では8分、二つ先の「西明石駅(にしあかしえき、同明石市)」では、なんと16分も停車します。
いずれも、列車本数が格段に多い速達便の「のぞみ」や「みずほ」「さくら」の通過待ちをするためですが、待っている間に、次の駅まで行けそうなくらいです。出典①。
ちなみに、往路は「ひかり531号」でした。
名古屋始発の博多ゆきです。
これはまた対照的で、西明石と相生を飛ばす上に、博多まで「のぞみ」に追い抜かれず先着するという、珍しいタイプの「ひかり」でした。
山陽区間の「ひかり」は停車駅が多い傾向にあるのですが、そのようなダイヤなので、所要時間は「のぞみ」最速より10分ほど余計にかかるだけと、これは乗り得列車だとわかります。

立て続けに2本も抜かれました。
終点東京には、10時半頃に到着する便です。
先を急ぐ大多数の人々の中、このような体験はなかなか、興味深いものです。
次回に続きます。
今日はこんなところです。