みなさんこんにちは。前回からの続きです。
「京都鉄道博物館(京都市下京区)」での観覧記の様子を、シリーズでお送りしています。
訪問の主目的「新快速50周年」特別展をひと通り拝見して来まして…ここへ来たからには、ぜひに観て帰りたい車両展示に立ち寄りました。
白い大屋根に、無骨ながら優美な鉄骨の支柱。
かつて、近隣の「京都駅(同)」で80年以上も使用されていたホーム屋根の一部が、このように保存されています。
そこに並ぶのが、日本を代表する電気機関車の2車種です。
流線型が美しい「EF58形直流型電気機関車」。
戦後の一時期は電気機関車の標準となり、新幹線開業以前の「東海道・山陽本線」をはじめ、全国の幹線で特急列車の牽引に当たった、エリート機関車です。「ゴハチ」と親しまれ、令和の現代でも、斬新なスタイルだと感じます。
その隣には「EF81形交直流電気機関車」。
旧国鉄→JRの電化は「直流1500ボルト」と「交流20000ボルト」によって、地域に合った方式で各々採用されたのですが、電圧方式が異なる区間をまたぐ場合、必然的に機関車の付け替えが必要になりました。
特に、日本海沿いを縦貫する路線では、西からですと「直流→交流→直流→交流」とその方式が違っていて、列車の運用上で支障を来すようになりました。
この機関車は、どちらの方式にも対応出来る「交直流」の設備を持っているのが特徴で、先ほど触れた「日本海縦貫線」と呼ばれる複数の路線を長距離にわたって運用されて来ました。
ところで、展示されているこの「EF81形」が身に纏っている、深緑と黄色のライン。
その日本海沿いを、大阪から札幌まで結んでいた、超豪華寝台特急「トワイライトエクスプレス」の運用に当たったものです。
機関車の次位には、列車に連結されていた名物車両があります。
豪華な食堂車…いや、ダイニングカーと言った方が良いでしょうか。
まばゆいステンドグラスに、重厚な絨毯が敷かれた車内で、特製のフランス料理フルコースが味わえるというのが、最大のウリでした。
一度は乗ってみたかったですが…
ところで、ホームを模したプロムナードからはそのバックヤードも見ることが出来ました。
レジカウンターの奥には厨房。
車両幅がさほどある訳ではないのにも関わらずその奥には乗客が使う通路があるので、余計に狭く感じます。
よくよく観察していますと、コンロはふたつしか見当たりません。常に揺れる車内ですし、なおさらこれは調理するタイミングも非常に大変だったのでは…と感じます。
食堂車というのは、最近ではいわゆる「クルーズトレイン」で復活の兆しにあるようですが、大変な重労働だったことが窺い知れます。
勉強になります!
次回に続きます。
今日はこんなところです。