みなさんこんにちは。前回からの続きです。
京都・洛北と比叡山への交通の拠点「京阪電車・叡山電車(叡電)出町柳駅(でまちやなぎえき、京都市左京区)」について、あれこれと取り上げています。
京都市内中心部には、南北に「鴨川」が流れています。
前回の記事でも触れたのですが、それが東(右方向)に「高野川(たかのがわ)」、西(左方向)に「賀茂川(かもがわ)」へと分岐するのが、ここ「出町柳」。
その分岐部分には、緑に覆われた「鴨川デルタ」と呼ばれる箇所があります。
毎年、夏の「大文字送り火」には、見物客でごった返す人気の場所です。
まずは駅の西側にある「川端通(かわばたどおり)」を渡り、河川敷に出て来ました。
ただいま渡っているのは「河合橋(かわいばし)」。北方向、つまり八瀬・鞍馬・大原方面を望む。
「鴨川」から分岐する「高野川」に架かる橋です。橋の上からでも、遠くには洛北の青々とした山々、そして清怜な水です。
中央のデルタ部分に入って来ました。
すぐのところに、鬱蒼とした木々が並んでいますが…これは「糺の森(ただすのもり)」。
この森の中を抜けますと、世界遺産「下鴨神社(しもがもじんじゃ)」が鎮座しています。
そこから、南へ回れ右しますと…
この広々とした景色。やはり、川の流れというのは、不思議に心が安らぎます。
左側は、先ほど渡って来た「高野川」。
そして、右側は「賀茂川」です。
奥に見えるのは「賀茂大橋」で、この先で両河川は合流して「鴨川」になります。
京都随一の繁華街、四条河原町・祇園周辺は、この合流・分岐地点からは南へ3kmほど下ったところです。
前回、取り上げました「各駅停車全国歴史散歩27 京都府(森博著・河出書房新社刊 昭和53年11月初版・絶版)」より。
「賀茂大橋」からみた「鴨川デルタ」全景。
分岐する部分に、見た感じ手を加えられていない自然の変化に任されているものだということに、ちょっとうれしくなります。
デルタから、「高野川」と「河合橋」。
出町柳の駅は、そのすぐほとりに設けられていることがよくわかります。
そして「賀茂川」方向。
川に架かるのは「出町橋(でまちばし)」と呼ばれます。そう、駅名に採用されている「出町柳」の由来になったものです。
実は駅周辺の住所を探してみましても「出町柳町」という類いのものはありません。
毎度おなじみ「Wikipedia#出町柳駅」より。
「出町柳」で鴨川左岸(東側)の当駅周辺の地名として定着しているが、元は出町と柳の二つの地名を合わせた駅名である。出町は鴨川右岸(西側、上京区側)の河原町今出川付近一帯を指す俗称、柳は鴨川左岸(東側、左京区側)の当駅周辺の字である(なお、叡山電鉄側の現所在地が「左京区田中上柳町」、京阪電鉄側の現所在地が「左京区田中下柳町」である)。
しばらく、デルタ付近を散策して、ふと空を見上げますと…実に見事な秋空です。
近くのベンチに座っていると、暑くもなく寒くもない、この時期ならではの心地良い空気が流れます。秋というのは、本当にいいものです。
次回に続きます。
今日はこんなところです。