みなさんこんにちは。前回からの続きです。
先日、頂いた連休で福岡県、筑前・筑後地方をひとり旅した際の様子をお送りしています。
ひとり旅の初日、ここは昼過ぎの「大牟田駅(おおむたえき、福岡県大牟田市)」です。
ここからは、かつて「大炭鉱都市」だった「大牟田」市内に点在し、ユネスコ「世界文化遺産」に登録されている、かつての炭鉱関連の史跡を巡ってみようかということにしていました。
ということで、駅前の観光案内所でレンタサイクルを借りることにします。日頃の運動不足が影響しなければ良いのですが(苦笑)
曇天の空のもと、「大牟田駅前」を出発!
あ、自転車の写真は撮り忘れましたが、ママチャリでした(他にも電動自転車がありました)。
いや、「見知らぬ土地で自転車に乗る」というのはあまり経験がないので、実に不思議な感じもします。安全に進みたいと思います。
駅の目抜き通りを抜けますと、すぐに閑静な住宅街に入ります。日曜日でしたので、交通量も少ないようです。
さて、駅から山手の方向へ自転車で10分ほど。くだんの住宅街を抜けますと、急に工業地帯らしい雰囲気になって来ました。
先ほど降り立った「JR大牟田駅」にあった周辺地図より(南が上です)。
駅の北東側に、なにやら線路が複雑に入り組んだ箇所がありますが、まずはその場所へやって来ました。
金網の向こうには、地図の通りにたくさんの引き込み線が輻輳しています。そして、奥には化学コンビナートの姿。
貨物ヤードだと分かるのですが、線路は一面に草生していて使用はされていないようです。
うまく捉えられませんが、正面の引き込み線には錆びついた木造の貨車などが停まっていまして、レトロな雰囲気があります。
こちらには「三井化学大牟田工場」の看板がありました。先ほど、ちらっと見えた化学コンビナートの工場群がそれです。
ということで、引き込み線の一部自体は現在も稼働中のようです。
金網の途切れた部分の踏切から、奥の方角を向いたところ。
複雑に入り組む分岐器(ポイント)の先も線路は続いているのですが、完全に草生しているのが窺えます。
この先が「世界文化遺産」に登録されている「三井三池炭鉱専用鉄道跡」になっているのだそうです。ということは、産出した石炭を満載した貨物列車が並んでいたのでしょうか。
そして、その中には特徴的な凸型の電気機関車がぽつんと留め置かれています。いまでも稼働するのでしょうか。
続いて、踏切から反対側を向いたところ。軌条を見る限りは、こちら側は現役のようです。
ヤフー地図より。赤い☆が現在地です。
ちょうど、この付近から線路は分岐していて、地図中右下へ向かっているのが草生している広い構内に当たります。
それに対して、大きなカーブを描いて工場内へ分岐している支線は、およそ1.5km先の「西鉄新栄町駅」付近で「JR鹿児島本線」へとつながっており(JR側には駅は設置されていない)、三井化学から出荷される工業用品の運搬に用いられているとのこと。
しかし、あらためて観察してみますと、実に広い構内だと感じます。
先ほども述べましたが、石炭が多く産出されていた頃には、貨車がたくさん停泊していたのでしょう、大変賑わったのではないかと思えます。
ところで、このたくさんの引き込み線が並ぶ構内の架線柱、この幅の広いことに驚きます(赤い□内)。
形状もさることながら、これほどワイドなサイズのものは見たことがありません。趣味的には大変興味深いものです。
近づいてみますと、すでに塗装が剥がれかかっているのが見て取れます。
かつての栄華を感じさせられる光景に、さっそく遭遇することが出来てちょっとうれしくなります。
次回に続きます。
今日はこんなところです。