みなさんこんにちは。
今日も、引き続いて鉄道に関する話題をお送りしたいと思います。
朝日大阪朝刊 2019(令和元)年7月10日付け 6面(経済面)より。
大阪市内を南北に貫く「なにわ筋」直下に、「梅田と難波」という大阪の二大ターミナルを直結する「なにわ筋線」の事業計画が、10日付けで国土交通省から認可される運びになった、という記事が載っていました。
記事にもありますが、あらたに建設される「なにわ筋線」は、JR西日本と南海電鉄が共同で運営に当たることが決まっています。
「JR大阪駅」北側の「うめきた」地区の真下で現在、建設中の「北梅田駅(仮称)」から地下線で南下、「なにわ筋」に入り、途中に「中之島駅」「西本町駅」「新難波駅」(いずれも仮称)の三駅を設け、その先は「JR大和路線・阪和線」、「南海本線」へと直通運転が計画されているものです。
朝日大阪朝刊 2017(平成29)年3月17日付け 1面より。
この「なにわ筋線」計画は、割と昔からあったものなのですが、ここ数年で急速に事業化へ向けての動きが進んでいました。
その理由としては、「大阪市内からの関西空港へのアクセス向上」というものが大きなウエイトを占めています。
現在、「JR西日本」では「特急はるか」が、「南海」では「空港特急ラピート」がその役割を果たしているのですが、前者では経由する路線の配線の関係で、一大ターミナルの「大阪駅」を経由出来ないこと、また、多数の列車が頻繁に走る「大阪環状線」でのダイヤ調整の関係などの課題があるほか、後者では「なんば」という、大阪の南のターミナルに乗り入れているものの、そこから先の各方面へは乗り換えが必要になっている…などの点が挙げられましょうか。
そういったことで、「なにわ筋線」という独自の路線を建設し、関空へ向かう二社の列車をそちらへと経由させることで、所要時間の短縮や「大阪駅」に近い「北梅田駅」へ乗り入れることが出来るようになり、キタ・ミナミという大阪の二大ターミナルを結節させる意義があるものです。
特に「南海」にとっては、明治期の創業以来、長年の念願であった「梅田への乗り入れ」が実現するということで、計り知れない大きなメリットがあるようです。
「なにわ筋線」について、過去に詳しく取り上げたことがありました。
こちらもどうぞ↓
当ブログ
「なにわ筋線 実現へ前進!変貌するJR難波駅周辺の鉄路を巡る その1」(2017年5月19日アップ)
https://ameblo.jp/kyle-of-lochalsh/entry-12477841625.html
「なにわ筋線 実現へ前進!北梅田駅から阪急新大阪連絡線への南海乗り入れに動き?」(2017年6月24日アップ)
https://ameblo.jp/kyle-of-lochalsh/entry-12477845583.html
「新大阪駅」で並ぶ「おおさか東線」試運転列車と「特急はるか」。平成31年2月撮影。
さらに、「北梅田駅」から先は「新大阪駅(同淀川区)」に乗り入れることになっていて、今春に全線開業したばかりの「おおさか東線」と接続することにもなりそうです(逆に「おおさか東線」の列車が「北梅田駅」へ乗り入れるという構想もあるそうです)。
また、「阪急」が長年、事業免許を保有している「新大阪連絡線」計画を活用して、この「なにわ筋線」に乗り入れる、という構想も出るなど、今後の動向が大変気になる「なにわ筋線」計画です。
事業認可後、早ければ今年度には着工され、2031年度に開業予定とのこと。
その頃、大阪の交通網というのは、この「なにわ筋線」を中心にしたものになっているのかな?と、想像するだけでもなかなか興味深いものですし、いまから開業が楽しみなものになりそうです。
今日はこんなところです。