みなさんこんにちは。前回からの続きです。
今月19日で10周年を迎えた「京阪電車中之島線」、その開業直後にあちこち沿線で撮り歩いた際の様子をシリーズでお送りしています。
交野線が発着する5・6番線へ移動して待つことしばし。「通勤快急おりひめ」となってはじめての列車がやって来ました(C0781B列車)。

寝屋川市駅で「通勤快急」と「通勤準急」の始発便から数便をキャッチしたのち、やって来たのは寝屋川市駅からは京都方にある「枚方市駅(大阪府枚方市)」です。到着すると、直後に今日からの新種別「通勤快急」が大阪方面ホームに入線して来ました。始発から3本目です(C0705B列車)。

繰り返しですが、いまから思うとこの「グリーン濃淡」という旧塗装は大変懐かしく思えるものです。

「通勤快急」は、平日朝ラッシュ時のみに京都→大阪方面で設定されたあたらしい種別です。停車駅で言うと「特急」より2駅停車駅が多い(香里園、寝屋川市)だけという、全体的に見れば速達上位の列車でもあり、この時は、全列車が開業間もない「中之島線」へ直通していました。
ところで、ここ「枚方市駅」へやって来た理由というのは…

この「枚方市駅」からは南へ「交野線(かたのせん)」という支線が分岐しているのですが、並行するJR学研都市線との対抗策ということで、平日朝の大阪方面へは「K特急」が、夜には「準急」が本線から直通していました。
この「中之島線開業」にともなうダイヤ改定で上りの「K特急」は「通勤快急」に、下りの「準急」は「快速急行」に種別変更され、後者は運転時刻も改められることになりました。
「K特急」「準急」時代に続いて「通勤快急」には「おりひめ」、「快速急行」には「ひこぼし」という愛称がつけられたのですが、この「通勤快急おりひめ」の一番列車を収めに来たという訳です。


車内をちらと観察すると、もうすでに空席がない様子でした。なかなか、上々の滑り出しのようです。
ここ枚方市からも、さらに多くの乗客が乗り込んで行きました。


ヘッドマークと、方向幕を拡大。「直通通勤快急」と記されています。
鉄道車両ではなかなか見ることの出来ないデザイン性の高い、オシャレなものだと感じます。このデザインも、前身の「K特急」時代から幾度か変更が加えられたものです。


隣に「通勤準急」が到着。朝ラッシュ時のみ見られる光景が展開されます。

3分ほど停車して「おりひめ」は発車して行きました。


そして10分後、二本目の「おりひめ」がやって来ました(C0881B列車)。「通勤準急」に続きダイヤ改定後はじめての列車を捉えることが出来、うれしい瞬間でした。
この改定で、実に4つのあたらしい種別(快速特急、通勤快急、通勤準急、深夜急行。それまで最上位のK特急は快速特急に改称された)が一気に設定されたこともあり、とても新鮮な気持ちになったのをよく覚えています。

新ダイヤ最初の列車群をキャッチ出来たのは、とてもいい思い出になったなあといまでも感慨にふけってしまいますし、おおげさですが歴史の一場面に立ち会えたような気分さえなりました。
ですがこの5年後、平成25(2013)年春のダイヤ変更で「おりひめ」「ひこぼし」ともに、さまざまな事情で設定は廃止されてしまいました。
それでは、やって来た快速急行でいよいよ「中之島駅」へ向かいます。
次回に続きます。
今日はこんなところです。