みなさんこんにちは。前回からの続きです。
阪神間の小路線・阪神武庫川線を巡ると題して、その訪問記をお送りしています。

全長わずか1.7kmの短い路線を、武庫川団地前まで往復して再び武庫川駅に戻って来ました。あっという間の乗り鉄でした。

さて、再び武庫川駅の様子を見てみたいと思います。
電車から降り立った人々が、中間改札向かって左側にある、この券売機に向かっているではないですか。

券売機のかたわらには、こんな掲示があります。
先ほど通って来た、中間駅の「洲先駅」「東鳴尾駅」は無人駅なのですが、
駅に券売機の類が設けられておらず、ここで乗車券を購入する仕組みになっているようです。これは珍しいですね。

さらに、券売機を見ますと「洲先用」「東鳴尾用」と、二つの駅名が記されています。乗車駅によって、券売機が異なっているのも興味深いものです。
その理由というのが…

見上げた運賃表をよくよく観察してみますと、目的地によっては運賃が異なる駅があることがその理由でした。微妙に運賃が異なるのですね。

さまざまな発見のあった武庫川線乗り鉄でした。
時間はまだ早いのですが、ひとまず帰ろうかと思います。

乗車する大阪方面ホームへは、武庫川線と直交している本線の下をくぐり階段を上がります。ちょうど神戸方面への電車が通過して行くところでした。

行きにも取り上げた風景ですが…
そこから北方向のガードの向こう、武庫川線電車が本線とつながっている入れ替え線が見える場所に再びやって来ました。

武庫川線の電車は、奥のフェンスを越えていったんスイッチバックし、方向を変えて左側の本線との合流点へと進んで行きます。
ところでこのフェンス、入れ替え線の向こうはいったいどうなっているのか?というと…

#Wikipedia 阪神電車武庫川線 より。そのショットがありました。
入れ替え線の向こうはしばらく線路が続いたあと、枕木などの資材置き場になっているとのこと。しかしこうして見ますと、かつてはさらに線路が延びていたような感じにも思えます。

同じくWikipediaより。
戦前には線路はここから武庫川沿いをさらに北上、現在のJR甲子園口駅まで線路は「阪神の標準軌(1,435mm)」と当時の「鉄道省の狭軌(1,067mm)」の三線軌条が敷設され(写真左側の線路)、武庫川団地前駅の向こうにあった工場群まで、貨車輸送が行われていたそうです。
鉄道省への貨物列車運行は先の戦争終結前には終了されていたそうですが、その名残の「三線軌条」は、廃線跡として近年まで残されていたとのこと。

では、大阪方面のホームへ向かいます。武庫川上の、長い連絡通路を歩いて先へ進みます。暑い陽射しでしたが、吹き抜ける風が涼しい瞬間でした。



待つことしばし、梅田ゆきの急行に乗り込みます。

10分ほどで、乗換駅の野田駅に到着。

ということで、6両編成の列車が頻繁に走る阪神電車の中において、まるで別世界のような、2両編成が行き来する武庫川線乗車記をお送りして来ました。
大阪・梅田からは10分ほど、このような路線があるとは実際に乗車してみて少し驚きではありましたが、短路線ではあるものの、趣味的にはさまざまなみどころがある路線だなと感じた次第です。
おつきあいくださりありがとうございました。
今日はこんなところです。