
毎度おなじみ「Wikipedia #京都市地下鉄東西線」より。
昨日、京都市内を東西に結ぶ「京都市地下鉄東西線」が、平成9(1997)年10月12日に開業して以来「開業20周年」を迎えました。

人口密集地にも関わらず、公共交通機関がバスのみであった「京都市山科区」を縦貫し、交通事情の改善に大きな役割を今日も果している路線なのですが、実は、その開業にともない、それと並行していた「京阪電車京津線(けいしんせん)」の一部区間、「京津三条(けいしんさんじょう、同東山区)~御陵(みささぎ、同山科区)」間がその「東西線開業」の前日、平成9(1997)年10月11日に部分廃止され、京阪はその区間(画像青色四角で図示)へと乗り入れる方式に、運転形態が改められました(京阪車両の運行はその先の区間、京都市役所前・太秦天神川まで行われている)。

現在の京津線の主力車両800系。浜大津にて。
開業に伴い、京津線の起点は「御陵駅」に後退し、京都市内中心部へはかつての自社線と並行して新設された「東西線」の区間へと乗り入れています。
今日からは「東西線開業」とともに廃止された、それと並行する区間であった「京津三条~御陵間」を走っていた京津線の懐かしい、20年前の様子をシリーズでご覧頂きたいと思います。よろしければどうぞおつきあいください。

ちなみにこの区間の多くは「三条通り」(旧国道1号)沿いに「併用軌道(路面電車区間)」として線路が敷かれていて、実に情緒のある風景でした。

駅名称にあるように、京阪電車三条駅と連絡している駅で、かつてはこの駅の直上にあった「京津三条駅」から、その京津線は発着していました。

ここからは、部分廃止(平成9年前後)に、わたしが幾度か、部分廃止になるその京津線沿線で撮って回った際の写真を中心にお送りしたいと思います。
お見苦しい写真ばかりなのですが、どうぞご了承をm(__)m
三条大橋のたもとに、くだんの「京津三条駅」はありました。
実は「京阪本線」にも「三条駅」があり、昭和62(1987)年5月の「京都地下線開業」まではそちらも「地上駅」で、この「京津三条駅」と一体化した駅構造だったのですが、地下化以降は地下駅へと移動してしまいました。
この写真ですとその奥、川端通り(かわばたどおり)の地下に駅が設けられています。

改札口へとやって来ました。ターミナル駅なので、線路の終端部の先に、自動改札機が整然と並ぶという光景でした。

構内は島式ホーム1面、それぞれに降車用ホームが設けられていて、左側の1番線には「準急」が、右側の2番線には「普通」が発着していました。
フラップ式(パタパタと回る)の発車案内の停車駅表示なども、改札に入る前からとても目立っていて、わかりやすいなと感じます。

「行き止まりの線路」という、このような風景を見ますと「終着駅」という感を強く受けます。

先ほど触れたように、昭和62(1987)年5月に京阪線が地下化され、別の駅になるまでは、同じ構内に併設された駅でした(場所が変わったことにより駅名もその当時の「京津三条駅」へと改称された)。


ちょうど、普通列車の「四宮ゆき(同山科区)」が発車して行くところでした。この当時の京阪電車の通勤型車両の塗装とは異なっていて、ちょうど、逆の配色になっているようにも感じる、80形という車両です。
行先表示器も最後まで設けられず、「サボ」と呼ばれる、差し込み式の行先表示板を掲出して使用していたことも、この車両の大きな特徴でした(表面は「四宮 三条」、裏面は「浜大津 三条」だった)。

80形の運転台の様子。先ほどにも触れましたが「路面電車区間」を走るということで、それに対応してか、乗務員室と客室との間は密閉されておらず、パイプ式の仕切りが設けられているという、実に開放的な構造でした。

ホームの先端から。ちょうど、準急が発車して行くところでした。
この先は「併用軌道」、すなわち道路上を自動車とともに走る区間へと入って行こうかというところです。では、駅の構外へと出てみることにします。

前の写真で、先頭車両が「併用軌道」へと入る手前の踏切から、駅構内を見たところです。ホームのギリギリ手前に「ダブルシーサス」という種類のポイント(分岐器)が設けられていて、電車は大きく身体をくねらせながら、ホームへと入線していた光景が見られました。
全列車が「2両編成」という、小規格ならではの構造だったのでしょうね。

少し待っていますと、準急が身をくねらせながら出て来ました。
しかし、先ほど駅構内で見たのとは、ホームの使用位置が逆になっています(本来は向かって左が「普通」、右が「準急」)。
何らかの理由で、ホーム運用の変更があったのでしょうか。

ここの踏切で、駅構内に出入りする電車を観察することが出来ました。
普通列車の80形が、ちょうど入れ替わりに構内へと入って行くところです。

では、次の「東山三条駅」へ向かって出発です。
次回に続きます。
今日はこんなところです。