
朝日大阪朝刊 平成29(2017)年8月21日付け 31面(社会面)より。
おととい、いよいよデビューした京阪電車初の座席指定車両「プレミアムカー」に関する記事が、このように掲載されていました。
関西では、各民放のローカルニュースでその様子が取り上げられるなど、実に盛り上がった「デビュー初日」でした。

そのデビュー初日、8月20日に「プレミアムカー」に初乗りした様子をシリーズでお送りしています。

大阪・淀屋橋から終着の「出町柳駅(京都市左京区)」までやって来たのですが、滞在30分弱でまたも「プレミアムカー」で大阪までとんぼ帰りしようというところです。その、折り返しの特急列車が入線して来ました。


乗車するのは、出町柳9時39分発の「淀屋橋ゆき」。
大阪方面から到着したのち、慌ただしく車内整備を行っていました。

しばらくしたのち、扉が開いて乗車。
デッキにあった停車駅案内ですが、付近が黒基調ということで、一般車両とはデザインが異なっているようです。

帰りの大阪方面のこの列車は、割と空いているようでした。
行きには観察出来なかったデッキから車内を望んでみるのですが…
座席番号を示したガラスで、客席とは仕切られています。

車内はこのような感じでした。やはり、行きと比べてかなり空いています。
そういうことで…

帰路は、この「1人掛けシート」を押さえることが出来ました。
行きは2人掛けシートだったので、その違いなどもじっくり味わってみたいところです。

座席につくと、ほどなく列車は動き出していました。

ところで、この「プレミアムカー」の利用には「プレミアムカー券」というものが必要です。
携帯電話から京阪電車の予約専用サイト「プレミアムカークラブ」というものに登録すると、そこでチケットの予約や決済が出来るということですが、わたしのような世代になりますと、手元にチケットがあると安心します(笑)
そういうことで、運行開始の数日前に京橋駅のチケット売り場で「プレミアムカー券」を購入したのですが、このようなチケットでした。
「C席」というのが「1人掛けシート」です。

次の「三条駅」(同東山区)を出発しても、なかなか乗客は乗って来ず。
それをいいことに、あらためてシートを観察してみるのですが、やはり重厚でおしゃれなデザインです。


要らぬ心配?だったのでしょうか、「七条駅」(同)や「丹波橋駅」(同伏見区)から次々と乗客が乗り込んで来ました。ですが、まだ半分ほどの乗車率のように感じます。出町柳駅での空席案内では、この列車では結構空いているようでしたので、このまま大阪まで行くのかと思いきや…

大阪府に入った「樟葉駅」と「枚方市駅」(同枚方市)から一気に乗客が乗り込んで来て、ほとんど満席の状態になりました。これは少し驚きました。
運行初日ですので、お試しの意味合いもあるのでしょうが、これらの駅からの乗車では「着席目的」ということも大きな魅力ではないかと思われます。

ところで、座席ポケットに入っていた情報誌をぱらぱらとめくっていますと、こちらにも「プレミアムカー」の情報が載っているではないですか。

静かな車内でゆっくりと自分の時間を過ごす…
これもゆったりとした座席の「プレミアムカー」ならではでしょうか。

出町柳駅から50分ほど、早くも終着の「淀屋橋駅」(大阪市中央区)に到着しました。行きと同じで、この豪華なシートにこの短い所要時間はちょっとお名残り惜しい気分になります。

ですが、ホームに降り立ちますと…カメラを構えたギャラリーでいっぱいでした。扉が開くと、一斉にカメラを向けられます。

ちょっと晴れがましいような、恥ずかしいような気分にもなったのですが…
遠巻きに様子を見ていますと、これはすごいものです。
「初日ならではの光景」といったところでしょうか。

この列車もまた京都へ折り返して行くのですが、少し時間があるようだったので、最後尾の車両を観察してみることにしました。


京阪特急の象徴「鳩マーク」の上に、「三つ星」をあしらった「プレミアムカー」のシンボルマークを模した、デビューを祝した特製ヘッドマークが掲出されていました。金色のこのデザインはいいですね。

しばらくしますと、乗車して来た特急は京都へと出発して行きました。

「プレミアムカー」は毎時4本の運転ということで、次の列車も「プレミアムカー」を連結したものでした。そしてそのあとには、ノンストップの「快速特急 洛楽」の、この日の上り(京都方面)最終便がやって来ます。
この「快速特急洛楽」には「3扉 8両」という表示があるように、「プレミアムカー」が連結されていない形式(おおむね3000系)が充当されているのですが、京都方面への観光客輸送に特化した列車の「洛楽」に「プレミアムカー」を連結した車両を使用する…というのも需要がありそうで、個人的には実現してもいいのではないかなとも感じます。あくまで個人の意見ですが…

ということで、楽しみにしていた「プレミアムカー」の初日初乗りの様子をお送りして来ました。
これまでの京阪電車のイメージからは、いい意味で大きくかけ離れた、まるで別世界のような豪華な車両でした。創業から100年を越える中ではじめて登場した「座席指定車両」、個人的には先ほど触れた「快速特急 洛楽」への充当はあるのか?など、今後の展開も注目される存在になりそうです。
おつきあいくださりありがとうございました。
今日はこんなところです。