初夏の東北をひとり旅、第2日目の「JR線未乗線区」を乗り鉄した際の様子をお送りしています。

仙台駅から「仙石東北ライン」の「石巻ゆき」(宮城県石巻市)に乗り込んでいるのですが、そろそろ日本三景のひとつ、松島が近づいて来ました。

ところで、いま乗り込んでいる「石巻ゆき」。
路線の愛称名「仙石東北ライン」とあるように「仙石線(せんせきせん)」と「東北本線」とにまたがって運転されている列車です。

この松島のあたりで、東北本線・仙石線両線が複雑に入り組んでいることが地図からもわかるのですが、ここにその両線の連絡線が設けられています。


右側から仙石線の線路が近づいて来ました。山の中、単線の線路です。

列車はポイントを渡り、東北本線の上り線(仙台・上野方面)の線路を越えていったん停車。ちょうど、ここが連絡線がはじまる場所のようです。

もう少し、地図を拡大してみるとこのような感じ。赤い線のように、列車は東北本線から、海沿いを走る仙石線へと転線します。

信号が開通したようで、雨の中、列車は少しずつ動き出しました。


ほどなく、仙石線へと入りました。このあとは、太平洋岸に近いところを走って行くのですが、わたしにとってはこの連絡線は「未乗区間」だったのでこれで「最初の目標達成」です。
別れた東北本線はさらに内陸部へ入り、小牛田(こごた、宮城県遠田郡美里町)、県境を越えて一ノ関(いちのせき、岩手県一関市)、そして盛岡へと鉄路を延ばしています。


連絡線を抜け、ほどなく「高城町駅(たかぎまちえき、宮城県宮城郡松島町)」に到着。松島観光の拠点ともなっている駅です。

仙石線はその名の通り、仙台と石巻(いしのまき、宮城県石巻市)とを結んでいる路線で、仙台近郊では複線化されているのですが、郊外にやって来たこのあたりでは単線区間が続きます。ここで仙台ゆきと行き違います。

高城町駅を出ると、列車からは海が見えて来ました。

結構、近いところに線路が敷かれているのですね。
その手前には、まだあたらしい堤防が築かれています。

その堤防の合間から、松島の大小の島嶼をちらと見ることが出来ました。
カキの養殖でしょうか、筏が次々と車窓に現れます。
天気がよければ、雰囲気は違っていたのでしょうけれど。

海に近いこの区間、先の東日本大震災の大津波で大きな被害を受けたところだとのこと、この防潮堤もあたらしいように見えたので、復旧にあたって新設されたものなのでしょうか。列車はここで、内陸部へと向きを変えます。
いよいよ、震災で殊に大きな被害を受けた地域へと入って行きます。
身が引き締まる思いになります。

列車はそのままあたらしい高架線に入り、速度を上げて行きました。

高台に設けられた「野蒜駅(のびるえき、宮城県東松島市)」を過ぎますと山間部を抜け、一気に視界が広がります。
広大な田園地帯、という印象ですが、このあたり、野蒜駅も含めて高台へと街の主要な施設は移転したのだそうです。

仙石線も、かつては海寄りの区間を走っていたそうですが、復旧にあたって線路は切り替えられたとのこと。
高架線路の下に、かつての旧線跡が見えました。


これは結構、大きな川ですね。
吉田川、鳴瀬川という河川を一気に渡って行きます。

このあたり、列車は各駅停車のような感じでこまめに停まって行きます。

田んぼの中にある、陸前小野駅(同)に到着。
気のせいでしょうか、少し小降りになったでしょうか。

ここでも、反対の仙台ゆきと行き違いをするのですが…
入線して来た仙石線・あおば通ゆきの電車、これはおもしろいですね。

このキャラクター、「ロボコン」ですね(^O^)
幼少の頃、テレビアニメを好んでよく観てました。

よく見ますと、この列車、「マンガッタンライナー」という愛称が付けられています。この先向かう「石巻」と大いに関係があるのですが、現地に到着してから取り上げたいと思います。しばしお待ちください(^^)v

ほどなく、東松島市から石巻市へ。工場への専用線や石巻線などが合流し、趣味的にはなかなか興味深い車窓が続きます。

そして、列車はそろそろと石巻駅の構内へ入って行きます。こちらにも、またもラッピング列車が停車していました。「仮面ライダー」ですね。

仙台から1時間弱、まずは県内で仙台市に次ぐ規模の港湾都市、「石巻」に到着しました。
次回に続きます。
今日はこんなところです。