
先日、京阪電車公式サイトで発表された、2月25日の京阪線(京阪本線、鴨東線、中之島線、交野線、宇治線)ダイヤ変更について、勝手な私見からそれを考察するということをしています。
前回の記事はこちらです↓
当ブログ
「平成29年2月25日 京阪線ダイヤ改正を勝手に考察する 前編」
(2017年1月27日アップ)
今回のダイヤ変更においては、
○ノンストップ快速特急「洛楽(らくらく)」を平日にも設定
○今年内に登場予定の座席指定車両「プレミアムカー」に充当する専用車両に従来車両を改造するため、8000系特急車の中間車1両を抜き出すことによる、同形式全編成の8→7連への減車(すでに半分の5編成は7連化されている)
○「洛楽」に充当する車両をすべて、8連の3000系に変更する
(上述の8000系の減車による連結両数減少の影響を抑えるためと思われる)
という点が主な変更点ということで発表されているのですが、今日はそれ以外の変更点について取り上げたいと思います。

プレスリリースの(3)では、昼間時間帯の「普通」の運転区間延長とあります。
記載のとおり、
中之島~萱島間 3本/時→2本/時 中之島~枚方市間 3本/時→4本/時
ということで、枚方市発着の普通列車を1本、増便する(萱島発着の1便を枚方市まで延長運転する)という形になるようです(枚方市から京都方は、萱島からすでに準急が各駅に停車しているため、昼間時に普通列車の設定はされていない)。

枚方市2番線に終着した、中之島からの6000系普通列車。
このあと京都方の引き上げ線に入り、大阪方面へと折り返す。枚方市にて。
細かくみて行きますと、現状では、
大阪方からの普通列車が枚方市に終着後、3分程後に特急が到着
京都方からの特急列車が枚方市に到着後、3分程後に普通(枚方市始発)が発車
というダイヤが組まれています。ですが、枚方市発着の普通列車は、先ほど触れたように現状では3本/時(20分おき)なので、10分間隔で運転されている特急列車すべてと接続するわけではありません。その枚方市発着便の3→4本増便ということで、特急と枚方市発着普通の接続の改善を図るという趣旨があるようです。
ただ気になるのは、昼間時は特急・準急が6本/時(10分間隔)で設定されているのに対し、枚方市発着の普通列車が4本/時となるので、設定本数がそれらと異なるということでしょうか。こまかなダイヤの発表はまだ先のようですが、一般的に考えると「4本/時」となると「15分間隔」と想起するので、ダイヤパターン、殊に特急・準急・普通の退避駅やこれら相互の接続駅が変わる可能性があるかと思われます(10分間隔のままで、行き先が「枚方市・枚方市・萱島・枚方市・枚方市・萱島」…と不規則な設定になる可能性もある?)。
続いて、(4)では平日夕方ラッシュ~夜間時間帯の運転について述べられています。

京阪時刻表2016(P16)京阪電車公式ホームページより。
現ダイヤでは、平日夕ラッシュ時においては、中之島線の始発駅である中之島駅(なかのしまえき、大阪市北区)発の快速急行が設定されているのに対し、特急や準急は本線の淀屋橋(よどやばしえき、大阪市中央区)発でおおむね統一されています。これを、
快速急行 中之島発→淀屋橋発(3本/20分おき)
準急 淀屋橋発→中之島発(6本/10分おき)
とするようです(18時台の準急については、中之島発を10分間隔で運転=記載からみるとおそらく、その時間帯では大部分の準急が中之島発になると思われる=と発表されている)。

枚方市駅3番線に入線する、通勤快急中之島ゆき。現平日ダイヤでは、夕ラッシュ時に中之島発の快速急行が設定されているのに対し、朝ラッシュ時には通勤快急が同線へと直通する主力種別となっている。中之島線開業直後の姿。枚方市にて。

天満橋にあった京阪本社に掲げられた、中之島線開業を祝賀する掲示。
京阪シティーモールより撮影。平成20年10月。
中之島線とは、大阪市内中心部を東西に貫き、鉄道空白地といわれた中之島地域に敷設された路線で、平成20(2008)年10月に開業しました。終点の中之島駅は大阪国際会議場(グランキューブ大阪)と直結しており、大阪・梅田にほど近いオフィス街・堂島地域を通るということで、南側に並行して走る京阪本線の混雑緩和にも大きな期待が寄せられました。

中之島線開業当時の京阪時刻表。日中は、同線から京都方面へ直通する快速急行が2本/時(30分おき)に設定されていた。枚方市で、淀屋橋発着の特急と接続していたことも特徴であった。京阪時刻表2008(P120)より。
大きな期待を寄せられた中之島線なのですが、予想した以上に、並行して走る混雑著しい京阪本線からの乗客転移が進まないようで、開業当初から設定された直通の快速急行の設定も数年で取り止めになり、現在では平日朝ラッシュ時に中之島着の通勤快急が、夕ラッシュ時には中之島発の快速急行が設定されてはいるものの、昼間時は普通列車(萱島発着・枚方市発着ともに3本ずつ、毎時6本)のみの設定になってしまいました。
ということで、そういう事情からなのか、平日夕ラッシュ時に設定されている快速急行が京阪本線(淀屋橋発)に変更され、代わりに、淀屋橋発の準急が中之島線発着に変更になる、というものです。中之島線の立場としては、種別が「快速急行→準急」と格下げになる訳ですが、逆に運転間隔については、18時台については快速急行の20分間隔から、準急の10分間隔に変更されるということなので、種別変更があるとはいえ、利便性は維持、あるいは向上するのではないかと思われます。

開業当初に3000系に掲出された記念ヘッドマーク。中書島にて。
路線の開業からはや8年が経過するのですが、中之島線については設定される列車の種別が結構、変更になるケースが多いように感じられます。通勤路線だけに、ラッシュ時には普通や区間急行だけの設定ではなにかと問題があるのかも知れないのでしょうし、大変気になるところです。

淀屋橋へ向かう8000系特急車。先ほどの「中之島線開業」ヘッドマークを掲出している。寝屋川市にて。
そういうことで、2月25日の京阪線ダイヤ変更について、あくまで勝手な視点から考察をしてみました。座席指定車両「プレミアムカー」の導入時期がまだ明らかではないのですが、それに関連したダイヤ変更ということで、こちらについても今後の経過が大変気になるところです。
おつきあいくださりありがとうございました。
今日はこんなところです。