SANZEN-HIROBAを訪ねて その38 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」公開中!趣味の鉄道の話題を中心に、旅行記や生まれ育った東大阪、敬愛するロックシンガーソングライター・松阪晶子さんについてなど綴りたいと思います。

みなさんこんにちは。
少し「夏休み」を頂いておりましたが、本日から再開したいと思います。
よろしくお願い致します。
 
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本日は、このガラスケース内の車両について取り上げたいと思います。
 
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1997(平成9)年3月に新製投入された「9000系」です。
 
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先頭車両です。
この「9000系」ですが、従来の「京阪電車の通勤車両」と違う点がいくつかあります。
外見では、「緑の濃淡」塗装の間に、「アクセント」として「水色」の帯があるところでしょうか。
 
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こちらは中間車(左側)です。
妻面(車両端部)右下に「ヘッドライト」があるのは、「車庫で切り離された際に構内での入れ替え」が可能なように「中間運転台」が設置されているためです。
 
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実車の写真です。
ちょうど、旧塗装(右側)と新塗装が混合して存在していた頃ですね。
 
さて、この系列ですが、先ほど述べたように「他の京阪通勤車」とはちょっと異なる点があります。
 
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手元に保管している京阪電車の広報誌、「くらしのなかの京阪」(平成9年2月号)に、
この「9000系」の詳しい車両紹介がありましたので、載せておきます。
 
「他の京阪通勤車両と異なる点」ですが、やはり最大の差異は「3扉固定セミクロスシート装備」であることです。
通常時は「3扉」での運転が行われていましたが、「朝ラッシュ時以外の特急」としても運転されることもあり、その場合には中扉を閉鎖し「2扉」とし、「補助いす」が使用出来るようになっていました。
 
この当時の「京阪特急」は「京橋~七条間ノンストップ運転」で、「朝ラッシュ時」の「下り(大阪方面ゆき)特急」の一部が「中書島」に停車していましたが、「中間駅停車追加」が検討される中で、従来の「8000系」「旧・3000系」といった「特急専用の2扉車」では「混雑の激化」が想定され、先述のように「朝ラッシュ時」や「特急以下の種別」では「3扉」として、「朝ラッシュ時以外の特急」では「2扉」として運用することを想定した、いわば「ハイブリッド車両」とも言える存在でした。
 
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この車両の投入と同時に、かねてから要望の強かった「枚方市駅の朝ラッシュ時の下り特急停車」を含む「ダイヤ改正」が同年3月22日に行われ、該当する
6本のうち、4本に「9000系」が充当されることとなり、「混雑緩和」と「輸送力増強」にその役割を果たしました(ちなみに、同年内にさらに増備が行われ、「枚方市停車」の「特急」すべてに「9000系」が充当されました)。
 
このように、「通勤」と「データイム」両方に対応出来る「斬新な車両」でしたが、これまで京阪では採用されたことのなかった「固定式セミクロスシート」であるがゆえに、「特急専用車」である「8000系」や「旧・3000系」と比べて居住性が劣り(特に、京阪間を直通する利用客からは不評だったそうですが)、思うほど混雑の解消につながらなかった、という理由もあり、現在では全車「ロングシート化」されています。
余剰として発生した「クロスシート」は、「伊賀鉄道200系」に転用されています(ちなみに、この「クロスシート」は「ノルウェー製」だそうです)。
 
蛇足ですが、「中間扉締切=2扉での運転」が可能だったので、その状態で「特急」に充当されることもあり、実はわたしも「ラッシュ時以外の特急」を待っていた時に
この形式が来ると、少々がっかりした記憶があります<(`^´)>
 
次回に続きます。
今日はこんなところです。