SANZEN-HIROBAを訪ねて その13 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」公開中!趣味の鉄道の話題を中心に、旅行記や生まれ育った東大阪、敬愛するロックシンガーソングライター・松阪晶子さんについてなど綴りたいと思います。

みなさんこんにちは。
前回からの続き、「くずはモール」(大阪府枚方市)内の「SANZEN-HIROBA」で展示されていた、京阪電鉄所蔵の貴重な車両プレート類をご紹介しています。
 
今日はこちらから。
 
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「500型(初代)」です。
 
前回の記事で触れた、「連結運転」の開始に合わせて新造された「300型(初代)」に続き、京阪初の「半鋼製車両」、「3扉車」として、昭和2(1927)年から「1500型」として製造された車両です。
昭和4(1929)年には「500型」と改番され、以降、戦前から昭和30年代までの「高性能車登場」までの間、通勤車の中心として活躍しました。
 
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京阪で戦前に登場した車両としては珍しい、通勤輸送に特化した「3扉車」でしたが、やはり高度経済成長による乗客の増加と、「車両の全長15m」という「中型車」という
事情がネックとなり、昭和30年代後半から本線での運用は少なくなり、交野線・宇治線などの支線に運用されることが主になりました。
 
晩年には「窓枠」がアルミサッシュ化され、近代的な装いとなりましたが、昭和51(1976)年の交野線での運転を最後に全車が引退しました。
 
さて、今回ご紹介している「プレート類展示」ですが、中には「使用していた車種が不明」というものもありました。この中のいくつかを取り上げたいと思います。
 
まずはこちら。
 
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「ナニワ工機 昭和35年」の車内プレートです。
 
ところで、「ナニワ工機」という名前を聞く前にこのプレートのデザインを見ると、関西人のわたしとしてはまず「阪急電車?」と思ってしまいます。
 
「ナニワ工機=現在のアルナ車両」は、「阪急阪神ホールディングス」の一会社として知られていて、現在の阪急電鉄の車両の多くを製造して来た車両メーカーです。
 
ゆえに、「これが京阪電車で使用されていたプレートです」と言われてもピンと来ないのですが、昭和44(1969)年の「2400系」までは、京阪はこの「アルナ工機」を初めとしてさまざまな車両メーカーに製造を発注していたようです。
 
蛇足ですが、京津線の高性能車両「80形」(昭和36年製造開始、平成9年全廃)は
全車「近畿車輌」製で、なおかつ車両デザインまで近畿車両が担当したそうです。
 
「近畿車輌」はご承知の通り、「近鉄電車」の全車両を製造している会社ですので
(もちろん、JRや他の民営私鉄、地下鉄、海外の車両なども製造されていますが)
意外と言えばこれも意外ですね。
 
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続いてはこちら。
「神戸 川崎車輌 昭和35年」の車内プレートです。
 
先ほども触れましたが、昭和44(1969)年に開始された「2400系」から、京阪の全車両は「川崎車輌→川崎重工」製で統一されています
(「自社で新製扱い」となっている「2600系0番台」は除く)。
 
また、車両の電装品については「東洋電機製造」で統一されています。
これは、「東洋電機製造」の設立に当たり、京阪の関係者が出資に関係していたためだそうで、当時、京阪の子会社であった「新京阪鉄道(現在の阪急京都線)」の
車両にも「東洋電機製造」の電装品が使用されていました。
 
その関係は現在も続いており、「阪急京都線向け」の車両には、他の「神戸・宝塚線系統」の車両が「三菱」や「東芝」の電装品を使用しているのにも関わらず、「東洋電機製造」の電装品がいまだに納入・使用されています。
 
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続いてはこちら。
お宝揃いのプレート類の中でも、特に貴重なものだと思われます。
「日本初の連接車・60型」の「62号車」車内に取り付けられていた車番プレートです。
 
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「びわこ号」の愛称で知られる「60型」については、こちらで詳細に取り上げていますので、以下の記事もどうぞご覧ください。
 
当ブログ
「京阪電車開業100周年記念 「ファミリーレールフェア2010」訪問記 その3 」
(2010年10月22日アップ)↓
 
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続いては、「プレート類」の中にあったこちら。「京阪電鉄」の「社章」です。
現在では「こころまちつくろう KEIHAN」とあしらわれた「イメージロゴ」が主に使用されていますが、全車両の新塗装化まではこの「社章」が取り付けられていました。
 
この「社章」は「大阪市」の市章「澪標=みおつくし(川に立てられた標識)」を丸く6つ並べ、「京都」の「京」という字をイメージしており、周りの「丸」を「車輪」に見立てて、「輪」を示しているそうです。
 
次回に続きます。
今日はこんなところです。