みなさんこんばんは。
前回からの続きです。
開幕2か月を過ぎた2005年6月6日、「愛・地球博」会場、7度目の訪問の様子です。

「ジャパン・デー(日本の日)」のキャンセル待ちにまだまだ時間がかかりそうなので、
今回はこちらから。
池のほとりにたたずむ、なかなか豪奢なこの建物です。

「長久手愛知県館」です。
なかなか味のある建物ですが、「地球タイヘン大講演会」なる看板があります。
ここも「演劇方式」で人気のパビリオンだと言いますが、さて…
さっそく観覧記です。
○長久手愛知県館(ながくてあいちけんかん)
(初来館)05/06/06
(形式)実演誘導観覧
(待ち時間)約10分
(もう一度行きたい度)☆☆☆☆☆
(対象)万人
(観覧困難度数)自身:★ 一般:★★★
(内容)☆☆☆☆☆
(ハード面)☆☆☆☆
(総合評価)☆☆☆☆☆
会場の中央付近、日本ゾーンにたたずむ古風な(まるで寄席や芝居小屋の
ような)たたずまいの建物である。
グローバル・ループからは空を舞う「江古野(えこの)博士」の大きな看板と、
毎時15、45分に自動で踊るカラクリ人形が目につく。
また、日本庭園や「サツキとメイの家」につづく森に囲まれた小径とかえで池が
隣にあり、風光明媚なところである。
この愛知県館や中部千年共生村を含む敷地内には歌舞伎のような舞台が
あり、県内の市町村デーの際にはさまざまな催しが行われている。
さて、ここではループから見える看板通り、長年地球環境問題に取り組んできた「江古野守(えこの・まもる)博士」による講演会が行われる。
「ガスパビリオン」同様に、複数(3人)の役者さんが交代で閉幕まで3300回ロン
グラン公演を行うという触れ込みである(ちなみに、06/06、16:00開始の第12
66回公演であった)。
(8/1 当日予約で13:00公演に入場、第2289回公演。江古野博士がアブラゼミ
の話。最後の演出での「サクラの花びら」を拾った。)
入り口にはその公演回数と出演する役者さんの紹介が掲示されている。
公演を行うホール内はまさに講堂そのものであり、「地球タイヘン大講演会」と
書かれたボードが目立つ。
内容なのだが、端的に言えばこれまで江古野博士が取り組んできた地球環境の
問題を映像で取り上げるもの。
公演が始まってから突如、居眠りしている人のイビキが流れ(効果音だが)怒鳴り
つけるなど迫力満点である(実際泣き出す子供もいるそうだが…)
まさに「口角泡を飛ばす」というのにふさわしい、熱の入った公演である。
公演の途中、「アイスマン」という、イタリア・アルプスの氷河に約5300年前に生き
たまま氷づけになったという青年が出演する(ミイラの状態であり、もちろん実物
である)。
ヒマラヤの厚い氷が地球温暖化によって溶け出したおかげで発見されたのだと
いう。
公演を進めるにあたって地球の未来に対し悲観的になる江古野博士に、アイス
マンが「長い眠りから目覚めたら地球は変わっていた、しかしそれでも、地球は
美しい。博士、悲観ではなく、希望を語りましょう」と、家族の愛を語り問いかける
場面はいたく心を打たれた。
その後、希望に満ちた博士が空を舞い、また女性役者さんが美しい舞を見せる
(ちなみにその際紙吹雪が舞うのだが、その中に「さくらの花びら」の「当たり」的
なものが入っているのだという)。
公演終了後は隣のホールで、壁いっぱいに描かれた愛知県にまつわる過去・
現在・未来の迫力ある大絵巻を観覧する。
地球環境について語るパビリオンはこの万博の理念が「自然の叡智」ということ
もあり多数存在するが、メッセージ性、あるいはエンタテイメント性ではここが
突出しているといってよいと思う。
瀬戸日本館といい、ここといい、やはり実際に人が演じるものというのはすばら
しいなあと痛感した。
瀬戸日本館とここは双璧を成していると私は思います。

観覧記にもありましたが、最後に「愛知県にまつわる過去・現在・未来」を天井まで
いっぱいに描いた「屏風絵」が大迫力でした
(画像右下をクリックすると、画像が拡大します)。

全部はご紹介できないので、一部だけ。
この「屏風絵」が存在する「長久手愛知県館」ですね。

こちらはちょっと懐かしい!
初代新幹線の0系と、先般勇退した「名鉄パノラマカー」などが描かれています。
これを見られただけでも、なかなかの収穫でした。
次回に続きます。
今日はこんなところです。