昨年観た『PERFECT DAYS』という映画がきっかけなんですが
映画にでてきた幸田文さんのエッセイ『木』を読んでみたところ
今度はその中に法隆寺宮大工棟梁 西岡常一氏という方が出てきまして、
あっ、その人、知ってるかも!?
だいぶ前に譲り受けて読みそびれていた本があったかも?
ということで
ベストセラーでもある
『木に学べ 法隆寺・薬師寺の美』(1988年)
『木のいのち木のこころ 天』(1993年)
を読んでみました❗️
法隆寺や薬師寺の修復や仕事の流儀、生き方が語られているのですが、
読むというより、聞く感じで、
職人気質に惚れ惚れ❣️
飛鳥時代の工人の知恵や技術に驚かされたり、
木という自然の恩恵や底力(生命力)にとっても感動したり
今の時代に置き去りにされている本質の大切さに大きく頷いたり、
何やら胸にズーンと刺さりました
【心に置きたい言葉の抜粋】
〝自然がなくなったら人間がなくなるんです〟
〝不揃いやからいいんです。人間も同じです。〟
〝今は金のためならなんでも伐ってしまう〟
〝檜は材になっても生きてますのや〟
〝ものを長く持たせる、長く生かすということを忘れてしまっているんですな〟
約36年前の本ですが、
今の災害だらけの危うい地球や社会の残念なニュースを聞くたび、
西岡氏の言葉の数々が頭をよぎるようになりました。
そして、人一倍〝無垢材〟の温もりが好きな私ですが、
木の貴重さを考えると
これからは、無意識に使うことに〝気〟が咎めるような?
より一層、今あるモノを大切に、
〝足るを知る〟を忘れずに、と
読み終わったあと強く思いました
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勢いづいて、同シリーズの内弟子 小川三夫さん目線で語られた『木のいのち木のこころ 地』(1993年)も読了❗️
違う角度から見えてくる宮大工の実情やジレンマが興味深かったです。
〝食えない大工を食えるように〟
〝このままやったら檜は確実になくなる。そうしたら、せっかくの飛鳥の工人からの技も知恵も生かしようがなくなってくる。〟
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そして、ドキュメンタリー映画も❗️
『鬼に訊け 宮大工 西岡常一の遺言』
Amazon primeで視聴
映像ならではの伝わりやすさがあり、
本を読んだあとだったので感慨深さもひとしおでした!
🌲🌲🌲
法隆寺は学生時代に行ったきりなので
あらためてじっくり観てみたくなり、
で、法隆寺といえば奈良県、
奈良県といえば、
そういえば!父方の祖父母の故郷でした
祖父も父の故郷もまったく知らないので、
原戸籍をたよりに
いちど訪れてみたくもなったりして。。
というわけで、
一本の映画観賞からすっかり〝木〟にハマり、
(しかも〝斬新なトイレ〟の宣伝コンセプトとは真逆)
思わぬ着地点となったという話しでした
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おまけ
先日読んだ『神田ごくら町職人ばなし』
江戸の職人たちの短編集。
評判の良さに
ハードル上がりすぎたのか
ちょい物足りず?
でも、これ、ひょっとして西岡常一氏のセリフでは?と思わせるところがあり、
密かにニヤリでした
長々とスミマセン。
読んで下さってありがとうございました♪
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