前回の記事から1年近く空いた。息子の高校生活も終わりに近づいてきた。あっという間だった。もう親が子どもにすることもほとんどない。息子はアメリカの大学に進学することになりそうだ。アメリカの大学サッカーについては全く知らなかったが、調べるようになってだいぶわかってきた。
もともとこのブログはジュニア世代のトレセンやら選抜の仕組みについて、調べてもなかなか情報がなかったので、息子が経験したことが他の人にも何か役に立つと思って始めたものだ。ただ、中学、高校と上がるにつれて、息子のサッカー環境はだんだん少数派になってきていたし、アメリカの大学でサッカーをやるとなると、たぶんほとんど参考になる人はいないと思う。でも、マイナーなだけに、知りたいと思っている人には役に立つかもしれない。
息子がアメリカの大学に行くことを考えるようになったのは高校に入ってからだ(たぶん)。わが家は親が仕事でアメリカに縁がなかったわけでもない。自分はアメリカのビジネススクールに行こうと思って準備をしたこともある。だから、ある程度有名な大学ぐらいなら知っていた。でも、大学から行く、しかもサッカーをやりたいとなると、右も左もわからない状態だった。
高2の夏ごろ、留学のために塾を探したり、留学のアドバイザーのような会社に話を聞きに行ったりして、一般的な大学留学では高校3年間の成績やTOEFLの点数がどのぐらい必要かということはわかったが、サッカーについては自分で情報を集めるしかなかった。
息子は高校ではクラブチームでサッカーをしていたが、2年の夏に移籍し、移籍の合間にアメリカの大学見学兼サッカーツアーに参加した。アメリカの大学でサッカーをやりたい高校生を集めて即席チームを作り、カリフォルニアで開かれる大規模な大会に参加するツアーである。大学見学もする。
ツアーの主催は日本の会社ではなく、海外の会社。集合も解散もカリフォルニアだった。参加者はブラジル人、ドイツ人その他、つまりアメリカ以外の「ガイジン」がほとんど。日本から参加するのは息子とその友人だけで、その友人は日米ハーフだから英語はネイティブである。現地集合・現地解散だったが、友人のおかげでさほど心配なく送り出すことができた。ツアーの存在を教えてくれたのもこの友人だった。
ツアーの大きな目的は、大会を見に来ているスカウトに自分を売り込むことである。アメリカの大学の1部リーグ(ディビジョン1と呼ばれる)の大学は、大学に入ったからといって誰でもサッカー部に入れるわけではない。監督の許可がいる。大会では息子はいくつかの大学から興味があるという話をもらった。
その時にハイライトビデオを送ってくれとスカウトから言われたりする。ハイライトビデオというのは、自分のプレーのいいところを編集して短くまとめた動画である。YouTubeなどで公開している高校生もいて、"Soccer Recruiting Highlight Video"といったワードで検索すると出てくる。そういうものが一般的だとは知らなかったので(といってもここ最近のことだろうが)、用意もしていなかった。急いで作ろうとしたが、高校2年の夏までだとあまり公式戦にも出ていなかったので、素材となるビデオはあまりない。ただ、カリフォルニアの大会主催者が試合のビデオを撮影しており、これがかなりよく撮れていた。日本では見かけないような高さが5メートルぐらいある三脚を使って撮影していたので、動きもよくわかる。ただ、まだ高校2年だったし、ビデオ編集のノウハウもなかったし、今すぐでなくてもいいだろうと思って結局その時は作らなかった。
高校3年になる前の春休みにも同じ会社が主催するツアーに参加した。この時は中西部で開かれる大会に参加した。この大会でもいくつかの大学からスカウトの話があった。話があった大学は、学問的なレベルが高くて親としてはいいと思ったところもあったりしたが、そこはサッカーのレベルが息子の希望に合わなかったので、話は進めなかった。
そして高3の夏休み、3回目のツアーに参加して、前年と同じくカリフォルニアで大会に参加した。このころになって知ったのだが、スカウトは大学入学の2年前から解禁になるらしい。つまり、日本のタイミングでは高2の秋。だから、日本で高3の夏ぐらいになるとすでにスカウトは終盤になっていて、枠がほぼ埋まっているということもあるらしい。枠というのは、人数的なものもそうだが、奨学金の予算もそうである。2年の夏にもっと準備をしておけばよかった。
(つづく)