← 岩瀬浜から東方の立山連峰を望む。数年前の画像。こういう眺めを愛でたい。
今月もそれなりに充実した読書ができた。頁数はこのところ漸減。仕事が忙しくなってるから? 庭仕事にも精を出しているし。「線虫」の本、閻 連科の文化大革命絡みの小説、吉田 伸夫の現代物理学に基づく創世記、積年の宿願だったホイジンガの『ホモ・ルーデンス』、出版社のPR誌、父の蔵書も数冊と、ヴァラエティに富んだ読書になってる?
7月の読書メーター
読んだ本の数:17
読んだページ数:3936
ナイス数:6639
ミネルヴァ通信「究」7月号(通巻第一四八号)の感想
書店で貰ってきたミネルヴァ書房発行の読書人のための冊子。
勿体ないので新刊案内も含め通読。中身の濃さ面白さに感心。悲しいかなこの中の誰かの一冊でも読めるか怪しい…悲しいね。
読了日:07月31日 著者:ミネルヴァ書房
「AV女優」の社会学 増補新版: なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのかの感想
10出版社共同復刊…書物復権の一角で見付けて、AV女優という名称に惹かれ、著者が女性ということで視点も含め女優陣への突っ込みも深いかユニークかを期待した。
読了日:07月30日 著者:鈴木涼美
線虫 1ミリの生命ドラマの感想
線虫なんてニョロニョロして気色悪くて好きじゃない。ただ、ひたすら好奇心で手にした本。関連する(かどうか微妙だが)本として、トゥオマス・アイヴェロ著の『寄生生物の果てしなき進化』を昨年だったか読んだことがある。
関連拙稿(?):「脊椎動物の祖先はナメクジウオ!」
読了日:07月26日 著者:長谷川浩一
硬きこと水のごとしの感想
『愉楽』以来の二冊目。『愉楽』ほどじゃないが、マルケスばりの魔術的想像力炸裂。文化大革命の真っ最中のドラマなので、毛沢東語録などが随所に引かれ、革命中国の堅苦しさが満々なのだが、その桎梏を敢えて課しながらも、革命の想像上の内実をとことん描き切っている。
読了日:07月25日 著者:閻 連科
ピアノを弾く哲学者 サルトル、ニーチェ、バルト (atプラス叢書)の感想
サルトルが生涯プライベートでピアノを弾いていたことは初耳。即興風に弾いていたらしい。そこに興味が湧く。中途で読むのに頓挫した『存在と無』も新たな目で読むといいのかも。
読了日:07月23日 著者:フランソワ・ヌーデルマン
人類はどれほど奇跡なのか 現代物理学に基づく創世記の感想
「「人間は物理現象である」という立場から論を展開していく。人間の存在は,物理法則を超越した奇跡ではない。(中略)生命・知性・意識の3つの面から奇跡的な物理現象としての人類を語る,迫真のサイエンス読本」という本。
読了日:07月21日 著者:吉田 伸夫
クルト・ゲーデルの感想
本書は、ゲーデルの生涯をこそ描くのが主眼。ゲーデルに負けず劣らず奇矯な奥さんアデーレや、苦しい時期のゲーデルに寄り添ったアインシュタインや終生ゲーデルを支えたジョン・フォン・ノイマンなどとの付き合いが縷々語られる。
読了日:07月17日 著者:
失われた30年を取り戻すの感想
こういう本は、読むべき本。失われた……現下の政権が奪い去った30年。今のままじゃ、まだ10年は沈下していく。来年か再来年は大増税、且つ福祉医療年金崩壊。
本書のターゲットは、ロスジェネにあるようだ。
読了日:07月16日 著者:白井 聡,雨宮 処凛
scripta 紀伊國屋 spring 2023の感想
書店では必ず出版社の宣伝冊子を貰ってくる。これまではパラパラ捲るだけだったが、それでは勿体ないと、読書メーターに登録し通読することに。
読了日:07月15日 著者:紀伊國屋書店 出版部
ホモ・ルーデンス (中公文庫プレミアム)の感想
「「人間は遊ぶ存在である」。人間のもろもろのはたらき、生活行為の本質は、人間存在の根源的な様態は何かとの問いに、二十世紀最大の文化史家が確信した結論がここにある」といった書。
読了日:07月11日 著者:ホイジンガ
おわりの雪 (白水Uブックス)の感想
「山間の町で、病床の父と、夜こっそり家を留守にする母と暮らす〈ぼく〉は、ある日、古道具屋の鳥籠のトビに心を奪われる。季節のうつろいのなかで描かれる、生と死をめぐる美しい寓話」というもの。本作品の何よりの売りは、作者マンガレリの織り成す作風自体にある。
読了日:07月10日 著者:ユベール マンガレリ
フランダースの犬 (新潮文庫)の感想
「ルーベンスに憧れるフランダースの貧しい少年ネロは、老犬パトラシエを友に一心に絵を描き続けた……。豊かな詩情をたたえた名作」というもの。
読了日:07月09日 著者:ウィーダ
チェーホフ・ユモレスカ―傑作短編集〈2〉 (新潮文庫)の感想
チェーホフは医者。とことん医者。多くの患者に無料で。作家業で一本立ちできても最後まで医者。そんな彼だからこそ幅広い世界(階層)の人々を知る。
読了日:07月06日 著者:チェーホフ
白水社の本棚 2023春 第204号の感想
書店でゲットした出版社の宣伝冊子。気儘に折々捲るのもいいが、内容の充実ぶりに、やはり一通り目を通したいと、読書メーターに登録。冊子全体を通読した。
気になる小文はいずれも。悲しいかな一冊だけでも読めるかどうか。知見を広めるだけに終わる…悲しいね。
読了日:07月06日 著者:白水社
いわしの頭―随筆 (1955年)の感想
例によって昭和30年前後の父の蔵書の一冊。
中村 武志(なかむら たけし、1909年 - 1992年)は、日本の小説家、国鉄職員である。長野県出身。
読了日:07月06日 著者:
図書 2023年 05 月号 [雑誌]の感想
折角 書店で貰ってる冊子。パラパラ捲るだけじゃ勿体ない。ということで登録して全編通読することに。
読了日:07月04日 著者:
あれこれ談義 (1955年) (河出新書)の感想
例によって父の昭和30年前後の蔵書から。
著者は「あとがき」で、「大学を出てから明けても暮れても頭の中にこびりついていたのは、なんといっても専攻の中国史である」と。
読了日:07月02日 著者:鎌田 重雄
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