ご無沙汰してます。
以前、この録音録画が手軽にできる時代に、嫁さんの声も姿も残っていない、と嘆いたことがあったかと思います。
残そうとした時に、嫁さんから「死ぬ準備してるみたいでイヤだ」って言われたから、無理強いはしなかったんだよね。
それに、ワタクシ自身が、嫁さんは治るって基本的には思っていたので、まあ、そりゃそうだな、なんて思ったりもした。念のために残して置こうと思っただけだったんだよ~。
でも、今こうなってみると、当時の判断が正しかったのか間違っていたのか。
寂しいことこのうえない。
今年の正月は、嫁さんの実家の方に帰省しました。
お義父さんお義母さんも大分年だし、お義姉さんも今闘病中だから、嫁さんも本当に心配してたんだよね。
できるだけのことをしようとは思ってます。だから、心配しなくても大丈夫だよっ。なんて嫁さんに話しかけてはいた。
お昼ごはん食べてたら、お義父さんが、
声が聞きたかったら、こんなものあるで、
と教えてくれました。
お義父さんは地元で町内会か何か役員もしていて、地元の小さいな神社も運営側にいる。
その神社の、留守番電話が嫁さんだったんだっっっ。
えっっっ。
知らなかった。
さっそくかけてみました。
「はい。〇〇神社です。ただいま留守にしています。ご用の方は~」
という5秒ぐらいの短いものだったけど。
間違いなく嫁さんの声でした。
しかも20年はたぶん前の、若々しい声。
知りませんでした。
さすがにお義父さんの前では涙を堪えたけど、そのあと、泊まらせてもらったので、一晩中、電話をかけ続けました。
これ、こっちで録音したら、いつでも聞けるんじゃね?
そう気がついたのは明け方のことでした。笑
今、毎日聞いてます。
声がめちゃくちゃ若い。
こんなこと言うと、嫁さんイヤがるだろうけど、このころの嫁さんは、もう、めっちゃくちゃ好きだったんだよ、ワタクシのことが。笑
もっともっと優しくすれば良かった。もっともっと。
ワタクシの知らない嫁さん。
もっといっぱいあるといいな。