答えは簡単です
低回転のほうがコミュテーターにブラシがよく噛むからです
これが高回転だとブラシは簡単に弾かれてしまいます
回転する物体には遠心力が働きます
そのため、回転するコミュテーターに弾かれたブラシは外へと弾き飛ばされます
低回転では、高回転よりもブラシが大きく外側へと弾き返されることが少ないのです
そのため高電圧慣らしよりも綺麗にコミュテーターを慣らす事が出来ます
その上、高電圧で短時間で慣らす作業に比べてモーターの寿命も長いです
では何故、磁力慣らしまで必要なのでしょうか
事は私の子供時代に遡ります
私の住む街にはかつて、おもちゃのヤナガワという老舗の玩具店がありました
(中略)
まぁ、モーター改造の第一人者みたいな人がいたんです
ちなみに冷凍して進角を付けるのも、磁力慣らしも水慣らしも発案は玩具のヤナガワ発祥と言われてます
すげぇやK市w
磁力が高いということはトルクが高いということです
どういうことかと言うと、パワーダッシュモーターなんです
アレは磁力が他のモーターと較べてもダントツに高いです
じゃあ、ずっと着磁しとけばトルクが上がるかというと逆なんです
回転数は上がるものの、トルクは抜けてしまいます
何事にもやりすぎは良くないということですね
また、着磁したからといってフェライトそのもの(モーター内蔵の磁石)の磁力が大きくアップするわけではありません
逆にN極にN極を当ててしまうと磁力が失われるというデータまであるくらいですから、デメリットのほうが大きいです
でもなんでそこまでして使うのかというとやはり1番は時短です
分かってる人が分かってて使う分にはなにも問題がないのです
磁力に関しては私もよくわかっていません
なんや、わかってへんのかーい!?
すみません
ただ負荷が掛かることで、コミュテーターがより削れやすくなるということなんとなくは分かってます
磁力が上がるということは磁界が発生します
磁力が高いほど磁界が広くなり、磁石に近いほど磁力は強くなります
まずはモーターの構造を理解する所から始まります
モーターのロータリースロットに巻いたエナメルコイルに電流が流れることで電力の進む方向にスパイラル状に磁界が発生します
フレミングの右手の法則ですね、さらにはコイルの法則も加わります
これが磁石の磁界に引かれる形で回転エネルギーが生まれます
電力はエナメル線を追いかけるようにして流れて行きますので、推進力となるという訳です
以上、頭を柔らかくして読みましょう
噛み砕いて説明すると、電流は水の量、電圧は水の流れる速度と考えます
モーターのロータリースロットは水車です
じゃあ磁石は?と言われるとなんだろう?水に対する勾配とか川と海とかかな?とはなりますが
余計わかりづらくなってしまいましたでしょうか?
電気と水は特性がわりと似てるんです
以上、雑談レベルのモーター講座でした