バラライカ・コンサート Концерт Балалайк | Москва, Любовь Моя

Москва, Любовь Моя

ロシア料理研究家、ロシア語通訳
中川亜紀のブログです。

"Aki's Russian Kitchen"
www.aki-russia.jp
季節を楽しむロシア料理 Дома - лучше!
*Artem Batenev によるロシア語レッスン付き
料理教室開催中*

ロシアの民族楽器にバラライカというのがあります。
三角形をしたボディに弦が3本、ギターのような楽器ですが、音色は哀愁を帯びていて、ガルモーシュカやバヤーンと言った民族楽器(チェブラーシカでゲーナが弾いてる楽器)との演奏は、心の奥の深い部分に触れるような何とも言えない響きがあります。

そんなバラライカに魅せられて2年近く。
偶然、日本人のピアニストを奥さんに持つ、バラライカの先生を紹介してもらい、1年半ほど前から私もバラライカを習っています。

まだまだ美しい音色には程遠いけれど、バラライカを奏でている時間は心が休まります。

さて、今日はその先生にご招待いただいてバラライカのコンサートに行ってきました。
モスクワ郊外までエレクトリチカ(郊外へ向かう列車)で約30分。
少し田舎のホールは立派で、さすが芸術に関しては都心部以外でも行き届いていることが伺われます。

この日はとても珍しいコンサートで、先生の依頼に応じてくれたロシア中のバラライカ演奏者が一同に会し、94歳の伝説的バラライカ奏者も来ていました。

会場も国営なので無料、出演者も無料での出演、とのことで、こんな素晴らしい演奏会がなんと入場無料でした。

先生の教え子で16歳のアリョーシャ君とは、年末に先生のご自宅でのクリスマスコンサートでもお会いしましたが、相変わらず美しい演奏(と美しい容姿♪)に見とれてしまいました。
彼もすでに国際コンクールの優勝者です。

そして、先生と奥様の演奏。奥様が作曲した曲の披露もありました。とっても感動する曲で、涙が出そうでした。芸術が結ぶ、国境を越えた愛ですね。
Москва, Любовь Моя-1バラライカ

また、クラシックな曲ばかりではなく、ポップスやロックに近いものを派手に演奏して、バラライカとは思えない曲を披露してくれた方たち、あるいは自分でバラライカを改造して「エレキ・バラライカ」を作り、全く違う世界を創り出していた若いバラライカ奏者もいました。

日本で言うと、三味線やお琴のような伝統楽器ですが、このように若い世代に引き継がれ、古典を守りつつも、あるものは新しい分野にチャレンジし、伝統の継承を担おうとしている姿、とても素晴らしいと思います。