こんにちは。
芳月健太郎です。
誰でもどん底の年というのが
あるものです。
私は２回ありました。
このブログを始まるきっかけに
なったのもそうなのですが、
27歳の時もどん底でした。
当時、あの仕事だけは絶対に嫌だと思った、
あるクライアントの仕事を担当させられ、
徹夜は当たり前だし、
一人だけで文字ぎっしりの広告原稿を
一文字たりとも間違えずにやらねばならない。
（普通は、ムリです）
また、急な直しは当たり前だし、
超タイトなスケジュールに
制作スタッフは怒り出すし、
取引先もキレる。
土曜に行われるクライアントの幹部会議に、
前日夜に急に呼び出され、
「お前は提案がないんだよ！」と
１０人中、８人から吊るし上げられる。
クリスマスイブには、
カップルが行き交う中、
広告原稿を車の助手席に積んで、
一人寂しく仕事です。
おまけに、
長年付き合った彼女とは別れるし、
借金も背負うし、
一体、どうなっているんだ、オレは？？
という年でした。
それでも毎日、
生きていかねばならない。
もう、ただただ目の前の仕事を片すしか
ありませんでした。
そして、その苦しい時期の翌年、
私はやりたい仕事に就け、
その直後に、大型のプロジェクトを受注。
前年比1000%を越える実績を残しました。
また、その後、未経験の仕事が来ても、
自然と段取りが想定できたり、
企画アイデアが沸いてきたり、
周りが、企画ができないのが
不思議と思える位、
私は大きな自信を手にしました。
それでなぜ、
そんな自信とスキルを手に出来たのか？
と思い返すと、
やはり27歳の時のどん底経験で
学んだからでした。
先回りして段取るスキル、
窮地を突破するアイデアを出す思考、
10人中8人に責められても
毅然と立ち向かう精神力、
後で謝ってくれた10人中2人の幹部の
優しさを見習う姿勢、
キレるスタッフをなだめながら、
仕事を進めるリーダーシップ･･･etc
そのどん底経験がなければ、
決して手にすることが出来なかった
大きな財産を得たわけです。
どん底経験というのは、
普段、中々使う事が出来ない
潜在能力を発揮させる機会となります。
ギリギリの経験を味わって、
はじめて本当の力が出てくるわけです。
その時、苦しくても、
実は奥深い所で、
力がついて来ているんですね。
よく、何をやってもうまく行かない、
落とし穴にはまったような時期の中に、
成功の芽があると言われます。
その時は、絶対に分からない。
でも必ず、後になって、
あの時があったから今があると
分かるときが来るわけです。
どん底の時に、未来の克服した姿が
想像すらできないのは、
その時の思考範囲を超えた所に
未来があるからです。
ジョハリの窓の
自分も他人も分からない自分、
というヤツですね。
そういう未来の自分を
自覚できるようになるには、
どん底経験の時に、粛々と
目の前のことをやるしかありません。
でも、やっていると、
一つひとつ扉をくぐるように、
少しずつ視界が開けて来ます。
そしてある時、サーっと開ける。
「ああ、こういう事だったんだなぁ」
と分かるときが来るわけです。
それから20年近くたった
２回目のどん底の時は、
１回目を経験していたので、
「今は分からなくても、いずれ拓ける」
という事は、頭では何となく分かっていました。
（１回目より遥かに苦しかったですが・笑）
苦しい時には答えは見つからない。
でも、必ず分かるときが来る。
だからもし、今、
あなたが苦しい時だとしたら、
血眼になって答えを探すより、
今日一日を乗り切る事だけ考えて、
精一杯生きて、後は寝たほうが良いです。
一度、取組んだ事を決して止めずに
結果を気にせず、
手を変え、品を変え、試行錯誤するのです。
苦しいほど、キャパシティが広がりますよ。
その後は一回り大きくなれますからね。
セッションでも、
こういう事を話そうと思うのですが、
目の前のコンセプトや商品づくりに精一杯で、
中々、話せません。
だから、こうしてブログで、
時々、お話します。
でも、いつか、
こういうノウハウ以外の事についても
お話できるようになりたいと思っています。
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