昔懐かしい「名古屋嫁入り物語」 | kuwanakenのブログ

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プラス思考は、好きじゃない。
前を向いたり、しゃがんだり、
振り返ったり、無理をせず、
幸せレンガを、積んでいこう。

 深夜テレビで「名古屋嫁入り物語」をやっていました。1998年放送とありますから、26年前の映画です。登場人物の名古屋弁が上手で違和感なく観られました。何を隠そう、僕もネイティブ名古屋弁がしゃべれます。

 

 たまに、ドラマで名古屋弁が出て来ても、聞くに絶えないものがあります。その点、お母さん役の山田昌さんはいうに及ばず、植木等さんやかとうかずこさんは言わずと知れた名古屋出身。文句のつけようもない流暢な名古屋弁です。

 

 タモリさんが名古屋弁のことを「ミャーミャー、うるさい」とからかっていました。でも、僕はミャーとは言いません。しいていえば「まぇ」でしょうか。「いこみゃー(行こうぜ)」ではなく、「いこまぇ」です。細かいですけど。

 

 母は、あまり名古屋弁を使いませんでした。ところが、母が電話で生粋の名古屋弁の上町言葉を話していて、びっくりした覚えがあります。「まあ、やっとかめだなも(久しぶり)。よう電話してちょうでゃあそばした(電話してくださいました)なも」

 

 物語で懐かしく思い出すのは、派手な結納と嫁入り道具です。僕らの時は結納飾りの隣に大きな桐の箱、中身は母が縫い上げた花嫁衣装白無垢です。その白無垢は、姪や娘など何人もの花嫁を飾り、今は我が家の押し入れの奥に鎮座まします。

 

 嫁入り道具はトラックに紅白の飾りをつけ、新車にもボンネットを覆わんばかりの花飾り。「これで走って来たの?」と驚きました。新居は2DKの狭いアパート「入り切らん物は持って帰る」折り込み済みの嫁入りトラックでした。

 

 結婚式当日は、二階の窓から大量のお菓子をばら撒く「嫁さん菓子」。その後、白無垢を着た美しい花嫁は、少し離れた場所に停めたタクシーまで、集まったご近所の万雷の拍手を浴びながらしゃなりしゃなりと行列だったそうです。

 

 そんな「嫁入り物語」も今は昔になったとか。娘なんぞは、異国の地で二人だけで挙式。翌年の帰国時に、白無垢だけ着て記念写真を撮ってくれたのがせめてもの救い。もっとも、嫁入り道具で一財産費やす事なきは、これも救いか。