大谷翔平くんの盗塁が増えません。牽制球が足に当たったことで、悪影響が出ているそうです。今年は投げない分だけ盗塁が増えると期待していました。キャンプでも盗塁の練習風景を盛んに報道していました。好事魔多し。
特集報道では、一段と盗塁技術が上がったといいます。スタートの瞬間を良く見ると、前足になる右足を少し引いてから飛び出していました。古武術家の甲野善紀さんのいう、「膝抜き」という考え方に近いと思います。
スタートする時、前足に力が入っていると、膝でブレーキをかけることになる。膝の力を抜けばスムーズにスタートが切れるという理屈です。翔平くんは前脚を少し引くことによって、ブレーキを外しているように見えました。
もっとも、いつもそうしているわけではないようです。まだ、試行錯誤の最中かもしれません。「膝を抜く」という技は、一朝一夕で会得できるものではないのです。ミニバスケットボールでも試していますが、難しいところがあります。
若い頃からバスケットボールや空手を通して「力を抜けと」と言われ続けました。何をしても力が入り過ぎるというのです。でも、力の抜き方を教えてもらえることは、そうそうありません。それこそ、試行錯誤を続けています。
50代後半に「ゆる体操」と出会いました。「手首ぶらぶら体操」や「腰もぞもぞ体操」など、体を緩める技術のてんこ盛りです。「伸びアーッ体操」や「胸ふわー体操」なんて、あくびをするように緩んできます。
演劇の専門家に「あくび」を教わったことがあります。お腹の底から「あ〜」とあくびをすると喉が緩むのです。これは、体全体が緩むような気もします。そういえば、「ため息」も副交感神経が作用してリラックスに繋がるとか。
ミニバスケットボールの練習でも、ダイナミックストレッチの時に、「手首ぶらぶら体操」や「あくび」を取り入れています。「全身の力を抜いて」と声を掛けると、全員見事に床へ倒れ込みます。これも練習の成果か。