ミニバスケットで、枯れ葉の吹雪 | kuwanakenのブログ

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プラス思考は、好きじゃない。
前を向いたり、しゃがんだり、
振り返ったり、無理をせず、
幸せレンガを、積んでいこう。

 小学校の体育館が使えないので、ミニバスケットボールの練習ができません。学校の隣にあるゲートボール場がホームになります。悲しいかな、子供たちは外で遊ぶ方が喜びます。コーチとしては失格の烙印を押されそうです。

 

 体育館の扉を開けると、儀式用の書見台がいかめしく置かれ、その前にはパイプ椅子が並んでいます。卒業式の準備です。周りの壁には、子供たちが描いた大きな絵がぐるりと掛かっています。運動会や遠足など、小学校時代の思い出の絵でしょう。

 

 式典然とした室内の設えは、厳かな雰囲気に包まれます。外で活動する時の用具一式を持ち出すだけですが、足を踏み入れるのが後ろめたく感じます。用具の入った大きな袋を担ぎ、抜き足差し足で隅を歩きます。まるで、サンタか泥棒か。

 

 袋の中身は、トレーニング用のラダー、バドミントンのラケットや羽根、サッカーボール、フリスビー、大縄跳びの縄。ここまでは、スポーツ少年団の様相を呈しています。ただ、使用頻度が一番高いのは、缶蹴り用の空き缶。

 

 その日は運動場が空いていました。いつもは野球チームの練習場ですが、遠征試合に出掛けたとのこと。「運動場とゲートボール場とどっちがいい?」「遊具を使っていいの?」遊具とはブランコや滑り台のことです。

 

 遊具を使っても良いことにしたら、全員一致で運動場に決まり。ひとしきり遊具で遊んでから、サッカーやキックベースなど、次から次へと種目が目まぐるしく変わります。すべては、子供たちが多数決。僕は混じったりハブられたり。

 

 遊びに飽きた子がどんぐりを拾い始めます。ビニール袋にいっぱい集めて滑り台の上からばら撒きます。ざーっと大きな音を立てて落ちていきます。意外とおもしろい。みんなが集まってきてどんぐりを拾い始めます。

 

 「何のどんぐり?」「ただのどんぐり!」袴を見るとクヌギのようです。そのうちに、落ち葉を集めて空へ放り上げ始めました。僕が「冬ソナみたい!」と叫ぶと「なにそれ」。理解しろという方が、どだい無理な話。