多様性の効用は、自分が変わることから | kuwanakenのブログ

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プラス思考は、好きじゃない。
前を向いたり、しゃがんだり、
振り返ったり、無理をせず、
幸せレンガを、積んでいこう。

 宇宙飛行士野口さんの講演を聞いて、多様性が必要に迫られる理由に気づきました。ヒントはVUCA、初めて聞く言葉です。変動性、不確実性、複雑性、曖昧性、これら四つの英語の頭文字を並べた新語になります。

 

 結論を先に言えば、自分が変わることです。世の中が大きく変化するVUCAの時代に、今までのやり方では何も解決しません。新しい発想を求めるには、自分とは違う人と出会うことが必要となるのです。つまり多様性です。

 

 野口さんの話では「アポロ計画では、白人男性軍人ばかり」だった宇宙飛行士。今では、女性、黒人、他国人が船長を務めます。野口さんは船長も経験。スペースシャトル、ロシアのソユーズ、そして民間ロケットクルードラゴンにも乗っています。多様性の申し子。

 

 野口さんは「リーダーは反対意見も聞かなければいけない。その意見で変化をしなければ、意見が出なくなる」と言います。頭が硬くてはリーダーが務まらないということです。その点、自慢じゃありませんが僕の頭はグニャグニャに柔らかいです。

 

 多様性に目覚めたのは高校生の時です。中学生まではカッチンコッチンに硬い頭でした。文化祭や体育祭では、クラスが一つになければいけないと思っていました。いわゆる全体主義です。反対意見は押さえつけます。

 

 ところが、高校の友人Kさんは「好きな友達としか一緒にいたくない。好きな事しかしたくない」と言い退けます。ガーンとハンマーで硬い頭を割られました。「そっちの方が楽しいかも」と気づいたら、どんどん頭が柔らかくなりました。

 

 大学の時に友人M君から「お前は方円の器に順う水のようだ」と言われました。周りに合わせて自分を変えられるという褒め言葉と捉えました。ひょっとしたら、お調子者という皮肉だったかもしれません。まあ、どちらも頭が柔らかいには違いありません。

 

 蕎麦屋をやめたとき、全く違う仕事をしたいと思い、介護施設の事務員になりました。直腸ガンになった時は、専業主夫になるチャンスだと思いました。百歳まであと三十年、目まぐるしく変わるVUCAの時代に、次はどんな変化をしようか。

 

野口聡一