先日の車椅子バスケット大会では、一宮北高等学校のバスケット部の人たちが、ボランティアで参加してくれました。コート作りや機材の準備など、甲斐甲斐しく働いてもらえました。言うまでもなく、障害者スポーツでは多くのボランティアが必要です。
例年この大会ではゲームのオフィシャルを、空いているチームが務めることになっています。それも、今回は高校生諸君がやってくれたので助かりました。なにより、若者と親しく話ができるのが、おじいちゃんとしては一番うれしいです。
その日は審判割り当てが3ゲーム入っていました。間に1ゲーム休みがあります。のんびり観戦しようとしていたら、二人でやる得点&モップ掛けの係が一人足りません。これも高校生が担当していたのですが、手が足りていないようです。
暇なので持ち場に着きました。一人でこなそうとしていた高校生は、突然おじいちゃんがやってきて隣に座るので困惑顔。とりあえず、自己紹介を交わして不信感を取り除きます。得点板をめくりながら、インターバルなどでモップ掛けをします。
モップ掛けはモッパーと呼ばれる大事な仕事です。ミニバスケットでは子供たちがします。「走ってする。板目に沿って拭く」など、体育会系らしく細かな決まり事があります。でも、僕は気にせず勝手な動きをします。
一目でおじいちゃんと分かるので、とやかく言う人はいませんが、ほめてくれる人もいません。宮沢賢治さんの真似をして「ほめられもせず、苦にもされず」をモットーとしているので、気軽にモッパーができるのです。
ラッパーよろしく「ほめられもせずがモットー、苦にもせずにモッパー」と歌いながらモップ掛けをします。コートの周りで観戦している選手に「代わってあげようか」と声をかけると「代わってもいいけど、僕がすると遅いよ」との返事。
無駄口を叩きながらするモッパーは、これもまた楽しい時間のうちです。審判3ゲーム、モップ掛け1ゲーム。役に立ったか、足手まといか、僕の耳には届きません。まあ、役に立たないとなれば誘われることもないか。