車椅子バスケットの関東の審判仲間Oさんから、3X3のお誘いがありました。僕はもう一つの車椅子バスケットである、ツインバスケットの審判をしています。主に頚椎損傷で手にも障害のある人のバスケットボールです。
パラリンピックでお馴染みになった車椅子バスケットのことを、僕らは脊損バスケットと呼んでいます。脊髄損傷の人が多いからです。上半身マッチョな選手もいたり、ものすごいスピードで走り回る選手もいて激しいバスケットです。
コロナのせいでめっきり車椅子ツインバスケットの大会が減りました。Oさんの誘いに喜びましたが、脊損バスケットはあまり審判をしたことがないので自信がありません。そこで、愛知の審判仲間M君に声をかけました。
M君も暇を持て余しているので、二つ返事で応じてくれました。会場は浜名湖競艇場です。主催はセンターポールという、パラスポーツを応援している法人です。スタッフは明るい若者ばかりで、特に代表はDJのノリで司会をします。
選手は日本代表に選ばれるような一流どころが集まりました。パラリンピック出場選手やドイツのリーグに所属したスターもいます。3X3のゲームにも慣れていて、ダイナミックでスピード感あふれるプレイを披露してくれました。
プロのDJもコートに陣取って、小気味良いリズムでゲームを盛り上げます。審判はOさんとM君、僕はスーパーバイザーかコミッショナーか。何のことはない、競艇に来たおじいちゃんが物珍しさに顔を突っ込んできたような気配です。
3X3はバスケットのおもしろいところだけを取り出したようなスポーツです。ミニバスケットの練習でも、必ず3X3のゲームをします。子供たちはシュートをたくさん打てるので、5対5のゲームよりも楽しんでいます。
コート脇にはボッチャのコーナーも設けられました。M君も好奇心旺盛なので、すぐに二人で時間を忘れて興じます。車椅子バスケットもボッチャも、障害の有無に関わらず誰でも楽しめます。インクルーシブスポーツ、アダプティブスポーツ、めっちゃクールだぜ!