ハナミズキ、百年続きますように | kuwanakenのブログ

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プラス思考は、好きじゃない。
前を向いたり、しゃがんだり、
振り返ったり、無理をせず、
幸せレンガを、積んでいこう。

 朝目覚めると、庭に面したサッシ戸を開けます。少しヒヤッとした空気が寝室に流れこみます。花粉症が怖くて締め切ることも多かったですが、花粉の飛ぶ量もずいぶん減ったようです。鼻がむずむずすることもなくなりました。

 

 庭を眺めてハナミズキの花を数えることが、このところの日課になっています。ハナミズキは、アメリカ生まれです。日本からワシントンに桜が贈られたので、そのお礼の心を託されてやって来たものです。100年余り前のことです。

 

 我が家のハナミズキは、孫娘が生まれた時に植えた記念樹です。今年で10年目になります。日本生まれハワイ育ちの孫娘には、少し通ずるところがあります。昨年日本へ帰って来ましたが、おじいちゃんの妄想では、将来日米の掛橋になります。

 

 一青窈さんの「ハナミズキ」を好きになったのは、徳永英明さんの「VOCALIST」を聞いてからです。詩の中の「君と好きな人が百年続きますように」というところは、奇妙な気がしました。美しい妻も「不思議だね」と話していました。

 

 最近になって、2001年の同時多発テロの遺児に贈ったという逸話を知りました。そこで初めて納得しました。妻も僕も恋の歌だと勘違いしていました。だから、「好きな人と別れたのかなあ。続いているのかなあ」と首をかしげたのです。

 

 歌詞の中の「僕」は犠牲になった親です。「君」は遺された子供です。そう思ってこの歌を聞くと、全く違う物語が伝わって来ました。「僕の我慢」や「可愛い君のね果てない夢が」という言葉が、突き刺さってきます。

 

 アメリカの話と分かって、ハナミズキが贈られてから100年ということも繋がります。桜とハナミズキの繋がりが、「100年続きますように」とも感じ取れました。再び孫娘のことが思い浮かんできます。

 

 庭のハナミズキは、30輪くらい白い花を咲かせました。こんなに咲いたのは初めてです。花を咲かせて疲れた木には、お礼肥をやります。お礼という言葉も、ハナミズキにはぴったりに思えてきます。百年続きますように。