SACHIです
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今日は雨降りでしたね。
こんな体験しました。
雨降りの午前、私は傘をさしてバス停でバスを待っていました。
人は私1人だけ。
そこへ、傘を持たないで雨に濡れている14
・5才位の少女が来て、バスの時刻表を見ていました。
少女は私を見て
「もうすぐバスが来るね?」
私は傘を少女にさしかけて、
「うん、もうすぐね」
少女の目から、ポロポロ涙が出てきた。
私は予備に持っていたポケットティッシュを差し出しました。
少女はティッシュで涙を拭きながら
「なんで優しいの?」と聞いてきました。
私「なんでやろな」と、少女の顔を見て微笑んだだけ。
少女「私な、お父さんの所に行くねん」
私「そう」
少女「私な、施設出てきてん。」
私「…」
「バス賃は持ってるの?」
少女「うん。持ってる」
「私な、帰るとこないねん。お父さんとこに行ってもどうなるか分からへんねん。施設は山奥やねん」(泣)
私「終点の〇〇駅前の近くに交番があるから、そこに行って話をしてみては、どうかな?」
少女「嫌や。警察は行きたない」
「おばちゃんは、親に『お前は要らん子や』と言われた事ある?」
私「ううん、ないわ。」
少女「私な、お父さんにそう言われて施設に捨てられたんや。
お母さんは死んで、おらへん。」
私「そっか…。私は言われてないから、貴女の気持ちを丸ごと分からなくて、ごめんね。
想像するしか出来ない…。」
「そんな事を言われたら、哀しいね…。
産まれてこなければ良かったって、思うかも知れないね。」
少女「私 今 それやねん」(泣)
私「そっか…。
お父さんは産まれてから今の年になるまでに、色んな事があったかも知れないね。
お父さんの育ってきた中で、お父さんも、そう思っていたかも知れへんね。」
少女 泣いて私を見ている。
私「私は今、ここに一緒に居て話を聞く事位しか出来へん」
「貴女がお父さんに会ったら、自分の気持ちを正直に言えたらええね。」
少女「えっ?」
私「『私はお父さんに要らん子やと言われて、悲しい。
私はお父さんが大好きやねん。』ってね」
「感情的に『お父さんがあんな事を言うたから!』じゃなくてね、
自分の気持ちを、大好きやと言うねん。」
少女は何か決意したようだ。目に力が出てきた。
少女「おばちゃん!施設の人が心配するかもしれんから、施設の人に『お父さんに会いに行く』と、ちゃんと言ってくる。」
そう言って、バス停から離れて歩き出しました。
横断歩道の信号機が赤で、待っていた少女。
信号機が青になり、顔を上げて歩き出した。
この間 15~20分。
車の往来はあるが、人は通らなかった。
大丈夫だね。信号を見て待てる冷静さを持っていたね。
しっかりした足取りやったね。
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「袖すり合うも多生の縁」
幸あれと祈るだけ
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お読み頂き有り難うございます☆