横浜に戻る前、年に一度の水場の清掃日がありました。
貯水槽の掃除、水場までの道の整備、
配管の保守点検などを分担して行うのですが
私たち夫婦ははじめてということで貯水槽掃除担当になりました。
山のお父さんたちと一緒に山奥の水源目指して山を進むのですが
これがまたなんともスリル満点の道なのです。
道というよりも斜面をそのまま歩く感じ(笑)
慎重に足元を確認しつつ、時に手で木やロープをつかみ、
念入りに確認しながら歩くわたしをよそに、
80代のお父さんたちは重たい鍬や器材を担いで
ひょいひょいと普通に歩いてゆかれます。
山で生まれ育ってきたらこんなふうになれるんだなぁ・・・と
もうひたすら感心しきり。感動しきり。
それだけでなく、
慣れない私たちのために枝を切って瞬く間に杖を作ってくれたり、
先頭を歩きながら危ない木や石をどけてくれていたり、
ありがたいやらちょっと恥ずかしいやら。
都会でラクチンしてきた私なんかより
はるかに体力もあり、たくましさと、知恵がいっぱい。
そんなお父さん、お母さんたちに見守られて
私たちは山暮らしをさせていただいています。
ありがたいです。
そんなふうにしみじみしていたら
なんと水場にサワガニがいっぱいいて
「持って帰っていいぞ。うまいぞ。」と言われました。
子供のころは家の前の小川にたくさんいたけど
もう長いことみていませんでした。
でも、食べないかな(笑)
結局ひとりのお父さんがビニールに手際よくいれて
ご自宅で揚げて食べるという流れになりました。
ワタリガニみたいな感じなのかな?
お掃除に行くだけでも大変な道のりを
貯水タンクやコンクリートや材料・道具を
女性も担いで山をのぼり作り上げたのだそうです。
本当にあたまがさがります。
そんな皆さまのおかげでお水をいただくことができます。
こころから日々感謝です。
そして山の神様、お水の神様にも感謝。