羽生君のプログラムを初めて見るときは、いつも新鮮な驚きにあふれている。
なかでも、特に初演が印象的だったプログラムたちをあげてみる。
まずは「バラード第1番」。
初めて見たのは2014年のGPF。
これは初演ではないけど、自分が初めてみたときの衝撃を思い出してみる。
このときに、羽生君のスケートを初めて見た。
初めて見たのが「バラード第1番」というのも、今思うと贅沢な気がする。
初見の感想は「理想のフィギュアスケート選手、理想のジャンプ、理想のプログラムを見た」というもの。
今までに見たどの選手、どのジャンプ、どのプログラムよりも素晴らしく、「こんなすごい選手がいるなんて」とびっくりした。
ファーストコンタクトの衝撃か、刷り込みか、もともと好きな方向性だったのか、その全てなのかわからないけど、「バラード第1番」は、今でも1番好きなプログラム。
またいつか、フルで見てみたい。
初見の衝撃というと、次に体験したのは「SEIMEI」。
アイスショーで初披露されたのだけど、羽生君が日本テーマのプログラムを滑ってくれたということが、無性に嬉しかった。
今となっては、競技プロでもショーのプログラムでも、日本の曲をたくさん滑る羽生君を知っている。
だけどあの時は、競技プロで日本テーマ、しかも今まで誰も滑ったことがない曲ということで、衝撃的だった。
しかも、笛の音などが入っていて、新しい曲ではあるけど、日本の伝統を感じさせる曲。
また、衣装も独創的で素晴らしい。
羽生君が日本を大切に思ってくれているのだなと感じられて、同じ日本人として嬉しかった。
しかも「SEIMEI」はその後、世界記録を更新し、平昌の金メダルをもたらしてくれた。
プロになってからも折にふれて披露される、大切なプログラム。
次に初見で衝撃を受けたのは、「春よ、来い」。
初演は2018年のファンタジーオンアイス神戸。
あふれる想いが乗せられたそのスケートは、時に激しく、時に静謐で、そして、どこまでも優しかった。
そのプログラム世界に魅了された。
そして、最新が「if...」。
フルバージョンを初めて見たのは、幕張最終日の現地。
曲がわかっていたので、聞きこんでから行ったのだけど、始まってみると曲が耳に入ってこないし、断片がかろうじて思い出せるだけ。
現地では、ジャンプが入ったのかすら、分からなかった。(ちゃんと見ていたはずなのに・・)
遠目だったので細部はよくわからなかったけど、遠くでエネルギー体がスパークしているのを注視しているうちに、あっという間に終わった。
すぐには感想がでてこなくて、どうとらえたらよいのか分からなかったけど、スタオベで立ったときに足が震えていた。
思考よりも先に体が反応した感じで、不思議な体験だった。
家に帰ってから録画した放送を見て、「すごいプログラム」だと確認した。
スケートの技にそんなに詳しくないのでよくわからない部分もあるけど、おそらく、「if...」はすごい技が詰め込まれているプログラムなのだろう。
それがダイレクトに「すごさ」として響いてくるのだと思う。
あと、羽生君のセルフコレオが刺さっているのかもしれない。
「if...」は頭でわかるというよりは、直観的にそのすごさを訴えてくるようなプログラムなのだ。
こうして振り返ってみると、初演の衝撃というのは、大切な思い出として心に残っている。
これからも、そんな出会いが待っていると思うと、本当に羽生君のファンは幸せだと思う。