木漏れ日の海 -21ページ目

木漏れ日の海

フィギュアスケートの羽生選手を応援しています。
プログラムの感想を中心に語ります。

「RE_PRAY」を見た全体的な感想を、思いつくままに書いてみたい。

 

まずはゲームについて。

ネット上には、ゲームに詳しい方たちの考察があがっている。

それらを読ませてもらうたびに、「ゲームの世界観が全くわからない」という壁にぶつかる。

 

「RE_PRAY」には、ゲームの世界観やゲームへのオマージュがふんだんに含まれているそう。

 

それにしても、ゲームというのは、映画や小説、演劇などといった旧来のエンターテイメントとは全く違う部分があると思う。

 

映画、小説、演劇などはストーリーが決まっているので、自分の意思によってストーリーを変えることはできない。

また、登場人物をあやつることもできない。

 

一方でゲームというのは、プレイするなかで選択ができ、それによって、その先のストーリーが変わったり分岐したりする。

また、プレイヤーはキャラクターをあやつることができる。

 

そして、ゲームオーバーになったり、ゲームをクリアしたら、また最初から始めることができる。

さっきまでと同じ選択をしてもいいし、全く別の道を選んでもいい。

 

プライヤーはある意味、ゲームの世界においては、意思を持った唯一の存在。

自分でゲーム世界の行く末を(ある程度)選ぶことができる。

そういう意味では、「神様」のような感覚を感じることができるのかもしれない。

 

これは現実世界では、決して得ることができない感覚だから、ゲーム独特のものだと思う。

 

こうやってゲームについて書いてみたものの、ロールプレイングゲームをやったことがないので、悲しいかな、全てが推測。

 

ゲーム的な解釈が全くできないので、「RE_PRAY」については分からないことが多い。

この溝は埋まらないなりに、ゲーム的な解釈を必要としない普遍的なテーマも、もちろん含まれていると思うので、自分なりに咀嚼していければなと思う。

 

それにしても、今回の「RE_PRAY」を見て改めて感じたのは、羽生君の思考力のすさまじさ。

一般的に、作品や言葉として表に出てくるのは氷山の一角なので、一つの表現の裏には、その何倍もの思考が潜んでいると思われる。

 

そう考えると、あれだけのものを表現として見せる羽生君の内面世界のすごさがうかがえる。

 

それは、すさまじい経験と思考の積み重ねから来るのかもしれない。

そして、それらが注ぎ込まれているから、羽生君のスケートは、こんなにも見る者の心をゆさぶるのだろう。

「RE_PRAY」たまアリを2日間ともA席から見ることができた。

 

A席は、リンクまでは遠いけど、照明とプロジェクションマッピングを堪能できる席。

 

忘れてしまう前に、書き留めておきたい。

 

今回は照明とプロジェクションマッピングも素晴らしかった。

「RE_PRAY」という空間を創り出していた。

 

まずは「いつか終わる夢-original-」。

このプログラムはプロジェクションマッピングがとてもこっている。

 

「もののけ姫」にでてくるシシ神(巨大バージョン)のようなシルエットや、プリミティブな感じの模様。

羽生君の滑りに合わせて、蔓が伸びるような映像など、様々なシーンが展開する。

そして、羽生君の手の動きに合わせて湧き出してくるような文字たち。

プロジェクションマッピングが創り出す世界を堪能できるプログラム。

 

そして、「鶏と蛇と豚」では照明のすごさが際立っていた。

氷上をまっすぐに伸びるランウェイのような照明。

氷からの高さ10センチぐらいのところに、直線のような照明(レーザー光線みたい)がのびて、ランウェイのようになっている。

そこを羽生君が滑ると、足首あたりに照明があたって、足首が輝いているように見えた。

 

そして赤い照明が上から羽生君を照らす。

この赤がすごく効果的で、煩悩のような業(ごう)のようなイメージを受けた。

後半になると、光の柱が等間隔に並んで、神殿のようになる。

照明によって、神殿のような巨大な寺院のような空間が現れた。

こんな照明の使い方があるんだと驚いた。

 

そして、「Megalovania」。

プロジェクションマッピングによって、格子模様がリンク一面に描かれる。

その格子の上で羽生君がひたすらにスピンをする。

そういえば、オープニングの布にも、後半最初のスクリーンにも格子模様が映し出されていた。

これはゲームのドットを表しているようにも、檻を表しているようにも見えた。

 

「天と地のレクイエム」では、オレンジ色の照明だった。

そして初日は気付かなかったけど、天井からぶら下がるランタンのようなものもオレンジ色に輝いていた。

「精霊流しのよう」と書いていた方がいて、なるほど、と。

今まで「天と地のレクイエム」にはオレンジ色のイメージがなかったので、違って見えた。

照明によって、プログラムのイメージが変わる。

 

「あの夏へ」では、プロジェクションマッピングがとても効果的だった。

最初は水面に立つ波紋。

そして、リンク全体が水でおおわれる。

その水は、引いたかと思えば満ち、満ちたかと思えば引く。

ときには激しく流動し、ときには凪のように静かになる水。

そして水の上を羽生君が滑る。

実際には水の上を滑ることは不可能でありえないのだけど、それを視覚的に可能にするプロジェクションマッピング。

崇高で神秘的で少し恐ろしいプログラム世界を創り出していた。

 

最後は「春よ、来い」。

このプロジェクションマッピングは今までに何回か披露されたので、おなじみ。

ピンクと緑の渦が春を表しているかのようだけど、途中で真っ白になるのが印象的。

生き物の姿が全く見えない世界を表しているかのよう。

 

こうして見てくると、「RE_PRAY」は照明とプロジェクションマッピングも素晴らしいことがわかる。

まさに総合芸術。

何一つおろそかにしない、細部にまでこだわった羽生君とMIKIKO先生、照明スタッフさんによる傑作だと思う。

 

「春よ、来い」が終わって、スクリーンに「Fin」の文字が浮かぶ。

 

ああ、終わってしまった。

もっともっと、この世界にいたかったけど、終わりは来るよね、としみじみしながらエンドロールの映像を見る。

 

エンディングの映像は、アイリンで滑る羽生君。

見ていると、衣装がどんどん切り替わる。

今日着ていた衣装だな。

それにしても、衣装は切り替わるけど、プログラムは一続き。

これも新プロだなと思いながら見ていた。

 

そしてエンディング映像が終わると、大きな拍手が沸き起こる。

みんな、羽生君の登場を待ち望んでいる。

 

そこに「RE_PRAY」の白Tを着て登場。

マイクを持っている。

リアルタイムの声を聞くことができると、会場の熱気が上がる。

 

そしてアンコールはレミエン。

ここからは、「RE_PRAY」の世界とは全く違う時間が流れる。

 

「RE_PRAY」本編はある意味、重いテーマも含んでいたけど、それだけにレミエンからはファンを楽しませたいという思いを感じた。

 

初日は、スタオベをするタイミングがわからなくて、客席がとまどっていた。

レミエン終わりも、立ち上がっていいのかどうか、とまどいの波が。

 

そうこうするうちに、立て続けに次のアンコール曲「SEIMEI」がかかる。

やっぱり「SEIMEI」は羽生君の代名詞的なプログラムなのだな。

この曲を聞くと、自然に気持ちが盛り上がるのは、羽生君ファン共通の特徴。

 

そして、羽生君がはけた後、スクリーンにはメイキング映像が、会場にはロンカプが流れる。

このロンカプがすごくよかった。

後から清塚さんが新たに録音したものだと分かったけど、なんだか愛情あふれる演奏に思えた。

 

そして、ロンカプとともに流れた映像がまた、泣かせる。

「RE_PRAY」の準備に取り組む羽生君の姿が次々と映るのだけど、一遍のドキュメンタリー映画を見ているようで。

 

そんな感じでしみじみと映像に見入っていると、次に驚きの展開が。

氷上に羽生君が現れる。

しかも、ロンカプの衣装を着て。

 

ロンカプの衣装を見た時に、震えた。

個人的にロンカプは大好きなプログラムで、「RE_PRAY」前にも全日本@たまアリの映像を何度もリピートしていた。

まさか、あの衣装を着てロンカプを滑る姿を見ることができるとは思っていなかったから、感激した。

(「RE_PRAY」で何度目の感激だろう)

 

大好きなロンカプのステップシークエンス。

そしてフィニッシュ。

今度こそはスタオベしていいよね、と会場が総立ちになる。

 

満員のたまアリでスタオベが見れて、その真ん中にロンカプの衣装を着た羽生君。

これまた感無量。

それぞれの方向へ挨拶。

会場からは割れんばかりの拍手と声援。

 

そして水色パーカーをはおって、「私は最強」がかかる中を周回。

この光景も、今までの単独公演を見てあこがれていた。

会場中の喜びが伝わってきて、その愛と喜びが誰に遠慮することもなく羽生君に注がれて。

笑顔があふれる空間だった。

 

そしていよいよ、最後の時。

ファンはみんな心得ているので、一瞬で静寂が訪れる。

そして、肉声の「ありがとうございました」。

会場からの大歓声。「ありがとう」と叫んでいる人も多かった。

 

本編の後にも、これだけ魅せてくれる。

 

こうして、驚きと感激が何度も訪れた「RE_PRAY」初日が幕を下ろした。

「RE_PRAY」たまアリ2日目を、現地で見てきた。

 

初日は新プロを全く咀嚼できなかったので、録画した「RE_PRAY」を見てから出かけた。

 

今日も満員のたまアリ。

開演前から静かな熱気が充満している。

 

席は今日もA席ステージより。

昨日とは対岸の席だった。

 

今日は全体の流れと、どのプログラムが来るかが分かっているから、少し落ち着いて見れるかなと期待。

 

昨日の夜に録画を見て、羽生君の表情をじっくり見ることができた。

私は羽生君の表情からも多くを受け取っているようで、録画を見ることによって、1つ1つのプログラムに込めた気持ちを自分なりに受けとることができた。

 

録画を見ると、1つ1つのプログラムにかける気持ちが痛いほど伝わってきた。

全てのスケートに全身全霊をかけていて、全ての瞬間に気持ちが込められている。

 

それもあって、ほんの一瞬も見逃せないという気持ちで見つめる。

 

最初のプログラムは「いつか終わる夢-original-」。

昨日の「いつか終わる夢;RE」を頭の片隅に思い浮かべながら見る。

やはり、この2つはかなり印象が違う。

こちらは、音楽もあいまって、重々しいさと切実な祈りを感じた。

 

次は「鶏と蛇と豚」。

昨日はあまり認識できなかったけど、今日は録画で予習したので、しっかりと認識することができた。

 

A席なのでライティングがよく見えた。

前半は赤い色が印象的なライティング。

この部分は、逃れられない業(ごう)のようなものを感じた。

 

そして、プログラムの後半に、天に伸びる柱が立ち並ぶようなライティングがあった。

神殿のようにも、大寺院の柱のようにも見えて、荘厳さを感じた。

 

業(ごう)と荘厳さが入り混じるプログラム。

音楽も素晴らしい。

これは繰り返し見てじわじわ来るプログラムかもしれない。

 

そして、この次がサプライズだった。

てっきりホプレガが来ると思って、そのイメージで待っていた。

 

そうしたら、衣装が赤い。

一瞬、順番がガラッと変わって「破滅への使者」が来るのかと思ったが、次の瞬間に「阿修羅ちゃん」だとわかる。

その時の会場の盛り上がり。

多くの方に愛されているプログラムなのだなと思う。

 

意表をつかれるままに繰り広げられる「阿修羅ちゃん」と、盛り上がる会場。

あっという間の出来事だった。

 

そして、「Megalovania」。

最初は無音の中、羽生君のスケートの音だけが響く。

 

実は、昨日このプログラムを見たとき、録音しているスケート音に合わせて滑っているのだと思っていた。

なぜなら、遠く離れたA席にも、はっきりと聞こえたから。

でも、録画を見ると録音ではなく、ライブのスケート音だとわかった。

 

今日も、氷をたたく音、削る音がはっきりと聞こえた。

こんなに大きな音を立てることができるのだと、驚く。

そして、会場の静けさにも。

公演全体を通して、会場が固唾を飲んで見守っているので、場面によっては1万人以上の人がいるとは思えないほどの静けさに包まれる。

 

そして、音楽がかかると、怒涛のスピンが始まる。

昨日、現地で見たときは認識不能におちいってしまっていたので分からなかったけど、録画で見ると、スピンにつぐスピンだということがわかる。

それにしても、この「RE_PRAY」で羽生君は、いったい何回のスピンを回ったのだろうと、気が遠くなる。

 

そして、待望の6分間練習がやってくる。

競技時代、テレビで見つめていた6分間練習。

 

会場全体が静まり返って、みんなの視線が羽生君1人に注がれる。

緊張が高まる。

絶対にジャンプを落とさないという気迫を感じた。

 

そして、「破滅への使者」が始まった。

録画で確認したこのプログラムは、音楽と身体の動きが独特で、競技プロのような構成なのだけど、今までの競技プロとは一線を画しているように思った。

 

実は開演前密かに、6分間練習が来るとしたら、そこで滑られるのは新プロではないかと思っていた。

 

これは勝手に思っていること(妄想かも)だけど、羽生君は1シーズンに1つは、競技プロなみの難易度のプログラムを作るのではないかと。

昨年は「僕のこと」がそれにあたると思っている。

 

「破滅への使者」はタイトルといい、ゲーム内でのあり方といい、一筋縄ではいかないプログラムのように思える。

(ゲームについては、にわか知識だけど)

 

録画で昨日のジャンプ構成を確認していたので、ジャンプが来る度に見ているこちらも力が入る。

昨日とはジャンプ構成が違った。

今日のが、元の構成なのかな。

 

それにしても、SPを優に超えるジャンプ構成。

フリーの構成に近い。

それを前半最後に滑るとは、なんだかとてつもない。

 

ここまでで、前半が終了。

前半最後の演出が昨日とは違ったので、後半はどうなるのだろうと思ったけど、後半はほぼ同じだった。

 

まずは「いつか終わる夢;RE」。

これがピアノの音と相まって、最初の「いつか終わる夢-original-」とはずいぶん印象が違う。

 

裏と表、陰と陽ぐらい、違って感じられる。

これは、同じゲームでも全く違う道筋を通ることを表しているのだろうか。

(こういったゲームをやったことがないので、悲しいほどゲーム的な解釈ができない・・)

 

次は何がくるのかドキドキしたけど、ここは「天と地のレクイエム」だった。

このプログラムを見ていると、本当に羽生君の心がプログラムに乗り移っていることを感じる。

 

そう考えると、今回の「RE_PRAY」で披露されたプログラムは全て、羽生君のプロデュースによると思われるものたちだった。

競技時代、後半になればなるほど、プログラムは羽生君の意志によってつくられていたと思われる。

 

今回はそういう、最も羽生君の気持ちを乗せることができるプログラムたちが滑られたのだと思う。

 

「天と地のレクイエム」は、突き刺さるような思いがひしひしと伝わってくる。

そういうプログラムを競技時代に作っていたのはすごいことだなと、改めて思った。

(このプログラムは初見の時、衝撃だった)

 

そして、ついに「あの夏へ」。

今日はプロジェクションマッピングの効果がしみわたった。

 

最初は水面に落ちる波紋の中を滑る。

やがてリンク全面を水がおおい尽くす。

水は寄せたり引いたりしながらそこに在り、ずっとリンクをおおう。

奪いもするし与えもする、水の力を感じた。

 

その中を羽生君がたった1人で舞う。

それは、人ならざるものに見えた。

生身の人間というよりは、多くの人たちの祈りが具現化した姿というか。

 

その美しさ。すごみ。荘厳さ。

とてつもないプログラムだと思う。

 

そして本編の最後は「春よ、来い」。

ここで現実世界に少し戻ってきたような気持ちがした。

 

「RE_PRAY」は、見る方にも多くのことを突き付けてくるICE STORYだと思う。

厳しい問いかけが、全ての人に対して繰り返される。

決して甘くはない。

 

そんなICE STORYの最後に来るのは「春よ、来い」。

このプログラムをおいて他はないと思う。

 

今回、初日の冒頭から感じていたのは、羽生君のスケートは、まるで奇跡のようだということ。

こう言うと大げさに聞こえるかもしれないけど、羽生君のスケートを映像にしろ現地にしろ見せてもらえるというのは、決して当たり前のことではない。

 

これだけの気持ちがこもった、これだけ美しいものがこの世にあるのかと、しみじみと思った。

人間を感動させるのは、人間。

その素晴らしいスケートに感謝をこめて。

「RE_PRAY」たまアリ初日を現地で見てきた。

 

さいたま新都心駅からたまアリに向かう途中にストリートピアノが置いてあって、「花になれ」を演奏してくれた方がいた。

羽生君ファンの方々が聞き入っている。

演奏が終わったら、大きな拍手。

羽生君ファンのみが集結する単独ならではの風景に、心が温かくなった。

 

席は400レベルA席のステージ寄りだった。

リンク全体がよく見渡せた。

 

着席して会場を見渡したのだけど、やっぱりたまアリは広い。

すごく高いところまで席があって、びっしりと埋まっている。

 

その光景を見ただけで、ドキドキしてきた。

いよいよ始まる。

 

最初のプログラムは「いつか終わる夢」。

 

リアルタイムの映像もスクリーンに投影されることがあって、そちらを見たらアップの映像も見れるけど、今回はせっかく生で見れるので、映像は見ずに、羽生君をひたすら目で追った。

 

A席なので表情や細かい動きは見えないけど、その分、全身の動きから発せられる表現を感じることができた。

 

A席から見た「いつか終わる夢」は、「GIFT」のときとは、また印象が違った。

「祈り」を感じた。

 

そして思ったのは、羽生君のプログラムは、同じプログラムでも毎回違う印象を受けるけど、特に「ICE STORY」に組み込まれたときは、物語りの一部になるので、全く違う見え方をするということ。

 

これは、後半のプログラムを見ても、強く思った。

 

そして、次は新プロ。

ここで、自分の残念な特性が判明した。

 

生で見た場合、新プロは全く咀嚼できないということ。

何があったのか、まったく分からないうちに終わってしまう・・。

 

新プロに対する記憶は、全てあいまい。

どのプログラムのことだったか憶えていないので、新プロに関する感想は混同している。

 

冒頭で「般若心経」がちらっと聞こえた気がした。

そして、リンクに真っすぐに引かれたランウェイのようなところを滑る。

 

びっくりしたのは、ショートサイドに小さな舞台があって、そこでの表現パートがあったこと。

 

衣装もすごくかっこよかったみたい。

(リンクの羽生君のみを追っていたので、衣装の細部がわからなかった。遠目には斬新なカットの衣装に見えた)

 

そしてホプレガ。

今回も「生命」というテーマに沿っていた。

これは、「GIFT」の時に感じた「生命」というテーマと共通していた。

 

そんなこんなで、あれよこれよと来る素敵な新プロを咀嚼できずにいるうちに、6分間練習が来た。

 

今回はどうかな、来るか来ないか、半々だなと思っていたので、心の中で歓喜。

私は羽生君の競技時代は生で見ることができなかったので、密かに大変あこがれていたのだ。

 

6分間練習に立ち込めるピリッとした雰囲気と、練習独特の非常に美しいスケーティングとジャンプが見れて、すごく嬉しかった。(軸を確認する動きも生で見れて、感激)

 

4回転を跳んでいたので、ゴクリとなった。

 

そして披露されたのは、新プロ。

途中まではジャンプを数えていたけど、わからなくなった。

 

複数の4回転とトリプルアクセルが入っていた。

4回転ジャンプが決まるたびに、会場のボルテージが上がる。

後半に、すごい難易度の連続ジャンプがきたときは、ワッとわいた。

 

ジャンプ構成はSPとフリーの中間ぐらい。

それを、何本も滑る単独公演の中でやったことに震えた。

 

この6分間練習と新プロを見て、やっぱり羽生君はアスリートなんだなと、しみじみと思った。

今回の「「RE_PRAY」では、6分間練習と競技プロ並みのプログラムをやらなくても成り立つのかもしれない。

それでも、単独公演である以上は、入れてくるのだ。

これがアスリートの矜持なんだなと。

 

ここまでで前半が終了。

そしていよいよ後半へ。

 

それにしても、こんなに羽生君のプログラムを見れるなんて、単独公演とは、なんと贅沢な空間なのかと、うなった。

ずっと羽生君のスケートを見ていると、羽生君のスケートがもつ独特のリズムや動きが心にしみ入ってくる。

極上の時間だ。

 

後半の最初は「いつか終わる夢」。

同じプログラムが繰り返されたことに驚いた。

今回は、衣装が白。

そして、受ける印象が1回目とは違う。

2回目は、とても柔らかい雰囲気。

こんなに違った雰囲気で滑れるなんて、本当にすごいなと思った。

 

そして、この次のプログラムに驚いた。

「天と地のレクイエム」。

このプログラムは、ショーやAICE STORYでは見れないのではないかと、勝手に思っていた。

 

今までの印象としては、震災の悲しみや無常さがダイレクトに響いてくるプログラム。

非常に心ゆさぶるプログラムだけど、大変つらいところがあると思っていた。

 

それが、今回は印象が少し違った。

震災を想起するというよりは、「RE_PRAY」という物語の中のプログラムになっている。

 

そして「天と地のレクイエム」の、今までとは違う印象にぼーっとしていたとき、次に来たプログラムがまた、衝撃だった。

 

ここできたのが、「あの夏へ」。

会場から歓声が上った。

 

私も心の中で歓喜。

実は、生で見たいプログラムの第1位が「あの夏へ」だったのだ。

 

これがもう、圧巻だった。

プロジェクションマッピングが描く波紋の中で滑られる。

 

SOIの映像で見たときは「祈り」の印象を強く受けたけど、今回は大分違っていた。

「破壊と再生」に見えたのだ。

 

羽生君がインタビューで、このプログラムのテーマは「破壊と再生」と言っていたけど、「GIFT」やSOIの映像を見たときは、そのイメージが湧かなかった。

 

それが、今回はすごく「破壊と再生」に見えたのだ。

非常に美しくもあり、同時に厳しいプログラム世界だと思った。

 

個人的には、「天と地のレクイエム」から「あの夏へ」につながるこの流れが、今回の白眉だった。

 

残酷さと美しさが共存するこの世界が表現されているように思えて、心が震えた。

 

そして本編最後のプログラムが「春よ、来い」。

やはり、このプログラムは愛と再生のプログラムなのだろうか。

後半最後の流れは見事としか言いようがない。

 

とても長くなってしまったので、今回はここまでに。

 

プログラムのことばかり書いてしまったけど、ストーリーもすごかったと思う。

内容が深いので、すぐには咀嚼できないけど、色々と考えさせられる内容だった。

その中の一つは、私が若いころに非常に悩んでいたテーマに近いものもあって・・。

 

そして、いつもと同じ感想になるけど、とにかく素晴らしかった。

羽生君とスタッフの皆様に感謝をこめて。