▼「前田日明が語るUWF全史」レビュー・2 | ぐーすけとりきのブログ

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新生UWFでの前田の立ち位置については「kamipuro」の編集者が
上手く語っている。彼らは全員が熱烈なプロレスファンであり、
前田日明のファンを自負しているが、そんな彼らでさえ新生UWF
時代の前田の評価は極めて低い。以下、抜粋してみる。

タコ:第二次UWFは船木のいくつかの試合とか、妙に印象に残る
試合、あるいは不思議な試合はあるけど、前田はでてこんのよなあ。

ガンツ:まあ、新日本との対抗戦までは、バリバリ革新派だった前田
が、第二次UWFでは“保守”の権化みたいになってましたからね。
船木とか若い選手に前衛的な魅力を奪われていたというか。

タコ:第2次UWFの試合って、今思えば我慢して観とったような
きがするなあ。

ガンツ:僕自身、わざわざレンタルビデオ借りてきて、毎回観ながら
寝ちゃってましたからね(笑)。

井上:わかる!「おもしろいはずだ」って自分で思い込みながら、
途中で寝ちゃうんだよね(笑)。

タコ:それは会場でも一緒やで。

(中略)

井上:第二次UWFって、ぶっちゃけ実際会場で観たり、ビデオで
観たりするより『週刊プロレス』試合レポートを読むのが一番おも
しろかったですからね」(『UWF変態座談会』より)

前田は、将来、UWFを高田と船木の二大エース制にしようとした
と考えられる、二人共強く、且つ華があったからだ。

前田は、高田の彼女が見に来ていた試合に、星をひとつ譲ったりし
ている。

元気がないからどうしたんだよって聞いたら「好きになった女の子
が見に来ている目の前で負けるのが辛い」っていうんですよ。オレ
も人がいいからね。じゃあ、今日はオレがこれ(親指を地面に向け
る)するよって言ってあげたんですよ。そのときの女の子が亜紀
ちゃん(タレントの向井亜紀。今の高田延彦夫人)。オレはだから
あのふたりのキューピットなんだよ。ただ、高田は彼女ができてか
ら、なんかカッコつけるようになったんだよね。

高田といえば、新生UWF解散後の前田マンション会議で、「多少
厳しいことも言うが、山ちゃんと一緒になんとかしてなだめてひと
つにまとめてくれよ」と前田が言ってたらしい。らしいというのは、
前田が高田と山崎に根回ししようとした時に、いわゆる“若手”が
入って来たからだ。

高田は、こうも言っていたという。「前田さん、イロイロとすみま
せん。自分も手伝いたいけど、そうゆう力がないから、それも出来
ません。そのかわり、道場をひとつにまとめておきますから心配し
ないでください」

これ、いつの時点で高田が言っていたか不明だが、当初は高田も
そう思っていたかもしれない。ただ鈴木健・著「UWFの真実・夢と
一億円」で、前田が解散宣言をして、「これからどうしよう」と
途方にくれていた高田に「高田さん、これチャンスだよ。前田さん
抜きで新しい団体をつくっちゃおうよ」という流れになったらしい。

新団体のスターを擁立すべく、高田に声をかけた宮戸、前田抜きを
条件で新団体に加入できた高田。

前田はさらに続ける。そしたら、あの解散騒動の後、2~3日後に
は、高田がオレに電話してきたんですよ。いままで自分はずーっと
宮戸たちを説得していたんですけれど、どうしても自分たちだけで
やる、と。前田とは一緒にやらない、と言ってます。このオレでさ
えも宮戸たちに頼み込んでようやく一緒にやらしてもらえることに
なったんです、と。

それから長い年月が過ぎ…

高田をはじめ宮戸、安生、そして山本隆でさえも、いまの前田に
とっては、許さなければいけない存在になってきているという。

オレも年をとったということなのかもしれないけれど、ふたりの
子供の父親になったということもあって、このごろ、オレは自分
が長いあいだ許せないと思ってきた人たちを許さなきゃいけない、
と思い始めているいるんです。

私(編者)が前田に「高田を許す気があるのか」と聞くと、彼は
「もう昔の恨みに引きずられて生きるのはやめようとおもってい
るんですよ」といった。

この一言があったからこそ、この本を読んだかいがあったと思う。